Spybot - Search & Destroy

Spybot - Search & Destroy

概要

『Spybot - Search & Destroy』、通称Spybot S&Dは、イギリスのSafer Networking Limitedが開発したアンチスパイウェアソフトウェアです。このソフトはMicrosoft Windows 95から11までの環境に対応しており、特にスパイウェアやマルウェアの除去を専門としています。「サーチ・アンド・デストロイ」という名称は、ベトナム戦争におけるアメリカ軍の戦術に由来しています。

Spybotは、基本的には無料で使用できるドネーションウェア（寄付歓迎のソフトウェア）です。しかし、商用利用や企業、団体での使用の場合は有料となります。日本国内では、キヤノンITソリューションズがこのソフトを取り扱っており、購入することでサポートを受けることが可能です。

有料版と無料版の違い

Spybotには有料版と無料版があり、機能的には大きな差はありませんが、有料版は日本語のみのサポートであるのに対し、無料版は日本語を含む48の言語に対応しています。これらの言語の大部分は、ボランティアによって翻訳されています。また、定義ファイルには310万以上のサンプルが含まれています。以前はスキャン速度に関する不満がありましたが、バージョン1.6での改良により、スキャンの速度は若干向上しました。

主な機能

Spybotの基本機能には、主に次の5つが含まれます。

1. 検索・修正 / 削除
パソコン内のデータを総合的にスキャンし、スパイウェアや不要なHTTPクッキーを削除します。ファイルやフォルダの単位でスキャンを行うことも可能です。

2. リカバリー
検出されたファイルが重要だった場合に備え、削除前に自動バックアップが行われます。これにより、誤って削除したファイルの復元が可能です。

3. 免疫
ウェブブラウザを通じたスパイウェアの強制ダウンロードを防ぎます。SpywareBlasterに似た機能を持ち、ユーザーのシステムを保護します。

4. アップデート
定義ファイルを定期的に手動で更新することができます。自動更新機能はありません。

5. 常駐保護
二種類の常駐保護があり、IEと統合されたSDHelperはスパイウェアの強制ダウンロードを防ぎ、TeaTimerはレジストリやシステム設定を監視します。他にも、レジストリの整合性検査やスタートアップ管理など様々な機能があります。

注意点

公式ウェブサイトでは、Spybotを無料で利用できるとされていますが、商用利用には十分な注意が必要です。個人使用の場合はドネーションウェアとして利用できますが、企業利用の場合はライセンスを購入する必要があります。また、特定の環境においてWebブラウザの起動が遅くなる現象が報告されており、その対策としてMicrosoftから修正パッチが提供されています。

まとめ

Spybot - Search & Destroyは、スパイウェア対策ソフトウェアの中でも特に人気があり、個人ユーザーから商業利用者まで幅広く使用されています。その効果的なスキャン機能や多言語対応など、多くのメリットを持つソフトであるため、安全にインターネットを利用するためにはぜひ導入を検討したい選択肢です。

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