Summer breeze (原田知世のアルバム)

原田知世の『Summer breeze』は、2001年6月20日にフォーライフ・レコードからリリースされた2枚目のカバー・アルバムです。ギターデュオ、ゴンチチをサウンド・プロデュースに迎えた本作は、1999年9月の『a day of my life』以来、約1年9ヶ月ぶりのアルバムリリースとなりました。

概要

アルバムの帯コピーは「耳を澄ませば、そこは心のオアシス」。1960～70年代の洋楽ナンバーを中心に選曲されており、ボビー・ヘブ、キャロル・キング、サイモン&ガーファンクルなど、著名なミュージシャンの楽曲が原田知世ならではの解釈でカバーされています。原田の歌声の魅力を最大限に引き出すため、全体を通して心地よいボサノヴァ調のアレンジが施されているのが特徴です。

収録曲について

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

1. Say You Love Me
パティ・オースティンのデビュー・アルバムからのシングルカット曲。原曲よりも軽快な仕上がりで、晴れた日のドライブにぴったりの一曲と原田は語っています。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings Guitars）、羽毛田丈史（Electric Piano, Loop & Programs）が参加。

2. Sunny
ボビー・ヘブの代表曲。原田が小学生の頃、バレエ教室の発表会でボニーMのカバーを聴き、幼心に惹かれた思い出の曲です。演奏にはゴンザレス三上（Jazz guitars）、チチ松村（Steel Strings Guitar）、羽毛田丈史（Piano & Drums Programs）、渡辺等（Acoustic Bass）、梯郁夫（Cuica）が参加。

3. Just When I Needed You Most
ランディ・ヴァンウォーマー最大のヒット曲。日本では「アメリカン・モーニング」という邦題で知られています。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings Guitars）、チチ松村（Steel Strings Guitar）、羽毛田丈史（Keyboard & Programs）、梯郁夫（Slit Drum）が参加。

4. How Deep Is Your Love
ビージーズの代表曲の一つで、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の劇中でも使用されました。原田自身がビージーズの楽曲の中でも特に気に入っている曲です。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings Guitars）、チチ松村（Steel Strings Guitars）が参加。

5. If
ブレッドのシングル曲。原田はこの曲を聴いた時、夕方の柔らかな日差しに包まれたような切なさを感じたといいます。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings Guitars）、羽毛田丈史（Acoustic Piano & Programs）、渡辺等（Fretless Bass）、梯郁夫（Triangles, Pandeiro & Bass Drum）が参加。

6. Scarborough Fair
イギリスの古い民謡で、サイモン&ガーファンクルがアルバムに収録した際に広く知られるようになりました。原田が以前からカバーしたいと思っていた曲です。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings & Soprano Guitars）、チチ松村（Steel Strings Guitars）が参加。

7. You've Got A Friend
キャロル・キングのアルバム『つづれおり』収録曲。あまりにも有名な曲であるため、オリジナリティをどう表現するか悩みながら制作されたそうです。演奏にはチチ松村（Steel Strings Guitars）、羽毛田丈史（Electric Piano, Flute, Drums & Programs）、渡辺等（Acoustic Bass）、梯郁夫（Additional Kick & HiHat）が参加。

8. That's The Easy Part
ベス・ニールセン・チャップマンのファースト・アルバム収録曲。本作のレコーディング開始後に選曲された曲で、最終的に最初に歌った仮歌のテイクが採用されています。演奏にはゴンザレス三上（Nylon Strings & Jazz Guitars）が参加。

『Summer breeze』は、原田知世の透明感あふれる歌声と、ゴンチチによる心地よいサウンドアレンジが融合した、まさに「心のオアシス」と呼ぶにふさわしいアルバムです。

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