Sv-262 ドラケンIII

Sv-262 ドラケンIII 解説

『マクロスΔ』に登場するSv-262 ドラケンIIIは、ウィンダミア王国の主力として運用される可変戦闘機（ヴァリアブルファイター）です。ファイター、ガウォーク、バトロイドの3形態に変形し、そのデザインと変形機構は、主人公側のVF-31 ジークフリードとの差別化が図られています。メカニックデザインは、総監督でもある河森正治氏が担当しました。

概要

Sv-262は、VF-31 ジークフリードのライバル機として登場します。前作『マクロスF』のVF-25 メサイアとVF-27 ルシファーが姉妹機だったのに対し、Sv-262はVF-31とは異なる変形機構を持ちます。河森正治氏は、「VF-1 バルキリー以来もっとも革新的な変形機構の機体」と語っており、その斬新なデザインは発表当初から注目を集めました。

ファイター形態は、モチーフとなったサーブ 35 ドラケンを彷彿とさせるダブルデルタ翼と単発エンジンノズルが特徴です。従来のVFデザインの基本である「2枚の垂直尾翼を持つ双発機」からの脱却を目指し、脚部のノズル2基を中央で合わせることで単発機に見せるというアイデアが採用されました。両腕は脚部の間に直列に収納され、変形時には基部シャフトが旋回しながらせり出すという、複雑な機構を持ちます。また、一見すると頭部に見える部分に機銃を内蔵するなど、従来からのファンを欺くためのフェイクやトリックが随所に盛り込まれています。

機体カラーリングは天神英貴氏が担当し、往年のロータスF1マシンのJPSカラー（ゴールド×ブラック）を参考に、落ち着いた印象にまとめられています。型式番号の「Sv」は、『マクロス ゼロ』に登場するSV-51に連なるもので、統合戦争当時、反統合同盟側へ技術提供していた組織がベースになっています。

機体解説

Sv-262は、第二次ウィンダミア独立戦争時のウィンダミア王国軍主力VFとして、イプシロン財団傘下のディアン・ケヒト社が生産しています。設計はゼネラル・ギャラクシー社から引き抜かれたSV・ワークスが担当し、そのスタッフにはかつてSV-51を開発した元・反統合同盟の技術者も含まれています。「Sv」は「Slayer Valkyrie」を意味し、対VF用VFとして設計されています。

特殊な変形機構により、推力の一点集中化と機体強度の向上が図られ、上昇力、加速性能、機動性に優れています。一方で燃料搭載スペースが小さく、大気圏外での航続距離は短いという欠点があります。しかし、リル・ドラケンを装着することで、ある程度の改善が可能です。

また、惑星ウィンダミアIVから産出されるフォールドクォーツを利用したリヒート・システムを搭載しており、短時間限定で推力を増強することができます。強力な電子ジャミング機能や光学ステルスシステムも備え、高い生存能力を誇ります。

コクピットは非透過選択式の装甲キャノピーを採用し、外部カメラの映像をコクピット内壁に投影する方式となっています。キャノピー表面には、搭乗する空中騎士団のパイロット各々の家紋が描かれています。

武装・オプション

マウラーROV-76 対空ビーム機銃
ラミントンLM-27C 27mmリニアレールマシンガン
ゼネラル・ギャラクシーGBP-35A ビームガンポッド
防弾シールド
ビフォーズAIMM-4Aカスタム マイクロミサイルポッド
DAS-03k アサルトソード（ドラケンファング）
LD-262S リル・ドラケン

バリエーション

Sv-262Ba：標準型
* Sv-262Hs：指揮官機

各バリエーションには、キース・エアロ・ウィンダミア機、ロイド・ブレーム機、ボーグ・コンファールト機などの専用機が存在します。

商品化

Sv-262 ドラケンIIIは、DX超合金やプラモデルなど、様々な形態で商品化されています。バンダイからは、完全変形を実現したDX超合金や、各形態のプロポーションを維持しつつ変形を再現したプラモデルが発売されています。ハセガワからは、ファイター形態固定モデルが発売されており、トミーテックからは、彩色済み組立てモデルが発売されています。

これらの商品を通じて、Sv-262 ドラケンIIIの魅力を存分に楽しむことができます。

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