T-cophony

T-cophony (ティーコフォニー)

T-cophony（1984年 - ）は、日本のギタリスト。
多彩な技巧と数々の特殊奏法を駆使したアコースティック・ギターによるソロパフォーマンスと、それを中心として構築された楽曲が特徴です。名前の由来は本名のイニシャルTと、不協和音を表す英単語"cacophony"をもじったもの。

生い立ち

幼少期はロック、ポップス、電子音楽からクラシックまで、様々な音楽が常に流れる環境で育ちました。10歳を過ぎる頃から自ら音楽を探求し、トラッド、70～80年代のハードロック、グランジなどのオルタナティブ・ロックを好んで聴くようになります。また、IDMやエレクトロニカ・アンビエントなど、バンドサウンド以外の音楽にも興味を持ち、それらが後の音楽性に大きな影響を与えました。

13歳の時、父親からプレゼントされたものの興味を示さなかったエレクトリック・ギターを偶然見つけ、「触らないのは申し訳ない」と感じたことがギターを始めるきっかけとなりました。14歳から本格的にギターを弾き始め、同時に作曲（打ち込み）も開始。15歳から18歳までに150を超えるデモ音源を制作しています。1998年から2012年までに制作されたデモ音源の一部は、公式YouTubeチャンネルで公開されています。

来歴

初期 (2005-2006)

2005年、知人の勧めで公式サイトを立ち上げ、自身の楽曲や演奏動画を公開。2006年には、SNSに投稿したアコースティック・ギター2本同時演奏の動画が話題となり、多くの視聴数を獲得します。公式サイト上の動画は海外ユーザーによってYouTubeに転載され、ギターファンを中心に広まりました。

自主制作盤1st～3rd (2006-2007)

2006年2月、自主制作1stアルバム『Experimental album』をオンラインで発売。アコースティック・ギターソロ3曲、高校在学時に制作したエレクトリック・ギター曲3曲を含む全7曲を収録。同年4月にはアメリカの大手オンラインショップ「CD BABY」でも発売を開始し、以降の作品も海外版は同サイトからリリースされています。

6月には2ndアルバム『Stubborn ears forbidden』をリリース。前作とは異なり、ドラム、ベース、シンセサイザーなどを使用したアンサンブル重視のアコースティック・ギター・インストゥルメンタル作品が多く収録されています。

8月にはラジオ番組「J-WAVE GOOD MORNING TOKYO」にゲスト出演し、ダブルネック・アコースティックギターで"Friendless"を演奏。また、"Cycling road"がオンエアされ、放送後にはアルバムの注文が殺到しました。

2007年6月、3rdアルバム『How to get much moren』をオンラインでリリース。同年7月には音楽番組にゲスト出演し、"Cycling road"を生演奏しました。

全国デビュー (2008-2009)

通販限定でアルバムを発売していましたが、一般流通盤を求める声に応え、2008年6月に1stアルバム『Sharing the emotion』をリリース。過去の自主制作盤から人気曲を厳選したベスト盤的な内容となっています。

リリース時には大手レコード店HMVのニュースで特集され、音楽配信サイトOnGenではレコメンド楽曲としてピックアップされました。同年7月には音楽イベント『音霊』に出演し、サポートメンバーを迎えライブを行っています。

2009年5月には2ndアルバム『Unknown coloration』をリリースし、インストアイベントも開催。同アルバムから"Make up your mind"がラジオ番組のオープニングテーマに起用されました。

再び自主制作盤、そしてTV出演 (2010-2011)

2010年3月、再び自主制作盤『2009-2002』をオンラインでリリース。Amazon.co.jpでも販売を開始し、アメリカのCDショップやオンラインショップからも注文が可能となりました。

2011年11月には、バラエティ番組「行列のできる法律相談所」に出演し、ダブルネック・アコースティック・ギターで"Closed"を演奏。出演時には帽子を深く被り、顔を隠した状態で演奏・受け答えを行いました。放送後、Yahoo! JAPANやGoogleの検索ランキングで上位に入るなど、大きな反響がありました。

5年ぶりの一般流通盤リリース (2012-2014)

2012年1月には、廃盤となっていた『Sharing the emotion』の復刻盤『Sharing the emotion Original』をリリース。また、初のコンセプトアルバム『Load before departure』も同時リリースしています。

2014年9月には、5年ぶりとなる一般流通盤『Solitary walk』をリリースし、インストアイベントも開催しました。

海外での再注目と活動10周年 (2015-現在)

2015年2月には、カナダのロックバンドWalk off the EarthがT-cophonyを紹介。共有された動画は短期間で再生回数200万回を突破し、米国の音楽雑誌ギターワールドでも紹介されました。同年5月には、活動10周年を記念したドキュメンタリーフィルムを公開。11月には自身初となるアンビエントアルバムをリリースしました。

2016年には、10周年記念アルバムとして初期のアコースティック・ギター楽曲のリメイクを中心に収録したセルフタイトルアルバムをリリースしました。

特徴

インストゥルメンタル・アーティストとして、幅広いジャンルの音楽要素を取り入れた独自の音楽センスを持つ。アコースティック・ギター・インストゥルメンタルにおいては、タッピングや変則チューニング、スクラッチプレイなど特殊奏法を用いた高度な演奏を披露しています。また、ギター以外の音も積極的に取り入れ、アンサンブルを重視する姿勢は、他のアコースティック・ギタリストとは一線を画しています。

ディスコグラフィ

パッケージリリース

自主制作盤
一般流通盤

配信リリース

Stubborn
Insomniac'z Work
Stubborn2
No concept
Unknown coloration (Edition for download)
2009-2002 (Edition for download)

エピソード

自身のMVの監督・編集も行う。
YouTubeには世界中のユーザーから彼の曲をカバー演奏する動画が多数投稿されている。
2010年より、日本で唯一のUSA SpiderCapo認定モニターアーティストとなっている。
アメリカのヘヴィメタル系ギタリストAngel Vivaldiとは友人関係にある。

外部リンク

T-cophony Original site 公式サイト
T-cophony (tcophony) - Facebook
* T-cophony - YouTubeチャンネル

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