TBSラジオ ボクシング中継

TBSラジオ ボクシング中継の歴史

TBSラジオのボクシング中継は、1952年2月9日にスタートしました。この日の放送は、日本バンタム級タイトルマッチに関するもので、実況や解説を担当するアナウンサーたちも未経験な中での挑戦でした。この初回放送は、民間放送としては最初のプロボクシング中継となり、放送時間は深夜23時10分から30分間に及びました。解説は『ボクシング・ガゼット』の編集長である郡司信夫氏が務め、実況は若林漸アナウンサーが担当したと言われています。

名勝負と聴取率の記録

1952年5月19日には、白井義男選手が初の日本人として世界王座を獲得した試合を放送しました。この試合は、ダド・マリノ選手との対戦で、東京後楽園特設リングで行われました。この放送は新日本放送との共同制作で全国9局にネットされ、聴取率はなんと80%を記録しました。これは、ラジオ東京（のちのTBSラジオ）における最高聴取率として今も語り継がれています。解説陣には平沢雪村氏と郡司信夫氏が名を連ね、実況は前半に杉本隆平アナ、後半に小坂秀二アナが担当しました。特にこの試合は名勝負として有名で、後にNHKも放送をしなかったことを悔やむ声があったことでも知られています。

ブランクと再開

1970年代前半から中期には一時的なブランクを経て、具志堅用高選手などの試合が中継されるようになりました。しかし、1998年に中継が途絶えてしまう時期もありました。2006年には再度プロボクシングの実況中継を開始し、『WBA亀田興毅vsファンランダエタ実況中継』が行われました。この中継は8年ぶりのものとなり、解説や実況を担当したスタッフは新しい世代となりましたが、多くのボクシングファンに受け入れられました。今後も亀田選手や内藤大助選手の試合が不定期に中継されています。

出演者と解説者

このボクシング中継に携わってきた解説者や実況者は、多くの名アナウンサーや解説者が顔を揃えています。初期の解説者には郡司信夫氏や平沢雪村氏、輪島功一氏、具志堅用高氏などが名を連ねており、中でも白井義男氏は1958年から1999年まで長期にわたり解説を務めました。また、実況者たちも若林漸アナ、杉本隆平アナ、中村秀昭アナなど多士済々の顔ぶれでした。

拡張した番組

2010年には『あしたのジョー』を題材にした架空の実況中継が放送され、解説者として薬師寺保栄氏、実況には土井敏之氏が参加しました。このように、TBSラジオのボクシング中継は時代とともに進化し、視聴者に新しい楽しみを提供しています。

TBSラジオのボクシング中継は、歴史的な名勝負や情熱的な実況を通じて、ボクシングファンたちの心に深く刻まれています。今後もその伝統が受け継がれていくことが期待されます。

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