TBS平日ワイド大改編
TBS平日ワイド大改編は、TBSテレビが2005年以降、主に平日の帯番組を対象に繰り返し実施してきた大規模な番組編成変更を指します。視聴率の不振脱却や競争力強化などを目的に、多数の番組が終了し、新たな番組が開始されるといった大胆な施策が取られました。
長引く視聴率低迷への対応として、TBSは『はなまるマーケット』と『筑紫哲也NEWS23』を除く平日のほぼ全ての帯番組を終了させるという、当時としては極めて異例の改編を断行しました。旧番組が2005年3月25日までに放送を終え、わずか3日後の3月28日には新番組が一斉にスタート。事前には「朝みの・昼メグ・夕ミクモ」と銘打ったプロモーションも展開されました。
この改編により、朝の時間帯は『ウォッチ!』から『みのもんたの朝ズバッ!』へ、昼の時間帯は『ニュースフロント』と『（特）情報とってもインサイト』から放送時間を拡大した『きょう発プラス!』へと変更されました。また、夕方枠では『JNNニュースの森』が終了し、2時間のワイド番組『イブニング・ファイブ』が開始。同番組内に全国ニュース『JNNイブニング・ニュース』が内包される形となり、一部系列局の編成にも配慮がなされました。
改編当初、朝・夕方枠の視聴率は伸び悩む傾向が見られましたが、次第に好転しました。しかし、夕方枠はフジテレビの『スーパーニュース』に及ばない状況が続きました。一方、昼枠は期待したような成果が得られず、改編から1年後の2006年秋に再編成が実施されました。『きょう発プラス!』は終了し、福澤朗を総合司会に迎えた『ピンポン!』がスタート。さらに、それまでドラマ再放送枠だった14時台に情報番組『2時ピタッ!』が開始され、後に恵俊彰司会の『2時っチャオ!』へとリニューアルされました。これにより、一度失われた昼のワイドショー枠が復活。裏番組の終了により時間帯トップになる時期もありましたが、後に『情報ライブ ミヤネ屋』のネット拡大により再び苦戦を強いられました。
TBSはこの改編を「第二の開局」と位置づけ、昼以降の平日帯番組をほぼ総入れ替えするという大規模なものでした。「No TV? but TBS」「6チェンTBS」といったキャッチコピーを掲げ、坂本龍馬に扮した大沢たかおが登場するスポットや、カウントダウン表示など、かつてない規模でプロモーションが行われました。
昼枠は『ピンポン!』『愛の劇場』『ひるドラ』『2時っチャオ!』が一掃され、新たに大型情報番組『ひるおび!』がスタートしました。夕方枠は『イブニング・ファイブ』に代わり、16時台に情報バラエティ『サカスさん』、17時台以降に報道番組『総力報道!THE NEWS』を配置。19時台までも同番組の第2部とする大胆な編成となりました。夜の報道番組『NEWS23』は30分枠に短縮され、空いた枠にはバラエティ枠『吉崎金門海峡』が新設されました。また、この改編に合わせて、各時間帯のニュース番組の名称が『THE NEWS』に統一されました。系列局においては、長年続いたJNN系列局における朝8:30帯のねじれが解消されるなどの影響もありました。
しかし、この改編で始まった多くの新番組は軒並み低視聴率に苦しみました。特に『総力報道!THE NEWS』は振るわず、わずか1年後の2010年春に終了が決定。この低迷はゴールデンタイムの番組にも波及し、ドラマ再放送が同日の最高視聴率番組となるという異例の事態も発生しました。この状況を受け、夏には平日午後の再改編を実施。『ひるおび!』午後枠の縮小や『サカスさん』の枠移動・金曜終了、夕方3時間枠のドラマ再放送化などが行われました。さらに秋には3度目の改編が行われ、『サカスさん』などが終了し、夕方には報道・情報番組『イブニングワイド』が開始されました。この改編の責任者とされた編成局長が異動するなど、局内外に大きな波紋を広げました。
2010年春の改編では、『総力報道!THE NEWS』が終了し、夕方枠は『イブニングワイド』を発展させた『Nスタ』がスタート。19時台は再び日替わりのバラエティ枠となり、『NEWS23』も放送時間が再拡大されるなど、編成の一部は2009年春以前の状態に戻されました。
一方、『ひるおび!』は時事ネタを強化するなどテコ入れを進めた結果、2011年春以降は視聴率が向上し、同時間帯のトップ争いに加わる存在へと成長しました。2014年春には、朝の長寿番組『朝ズバッ!』と『はなまるマーケット』が終了し、それぞれ『あさチャン!』『いっぷく!』に引き継がれる大規模な改編が行われました。朝帯番組の開始・終了時間も変更されました。
しかし、『いっぷく!』は苦戦し1年で終了、『白熱ライブ ビビット』へと変更されましたが、これも視聴率に苦しみ、2019年には『グッとラック!』へと再変更。こちらも2021年に終了しました。『あさチャン!』も度重なるリニューアルにもかかわらず苦戦が続き、2021年に終了しました。一方で、2015年春からネットを開始したCBCテレビ制作の『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』は好調を維持し、時間帯トップを獲得する日が増えました。
2021年春には、『グッとラック!』が終了し、平日午前のワイドショー制作から再び撤退。後継番組として、情報制作局ではなくバラエティ班が制作する情報バラエティ番組『ラヴィット!』が始まりました。
同年秋には、朝の情報番組『はやドキ!』と『あさチャン!』が終了。それぞれ早朝の『THE TIME’』と、安住紳一郎が司会を務める『THE TIME,』へと改編されました。『THE TIME,』は前身番組より開始時刻が前倒しされ、再び5時台からの放送となりました。
『ラヴィット!』は開始当初、世帯視聴率が低迷しましたが、局側は若年層（新ファミリーコア）に手応えを感じているとして、方針変更しない姿勢を示しています。『THE TIME,』も開始当初の視聴率は競合番組に及ばない状況が見られましたが、社長は「好調なスタート」「好感触」と評価し、今後の展開に期待を寄せるコメントを発表しました。
これらの改編を通じて、TBSテレビの平日帯番組のラインナップは大きく変化を遂げてきました。特に昼の『ひるおび!』と午後の『ゴゴスマ』は、数々の試行錯誤を経て現在も放送が続く番組となっています。
2005年春の改編
長引く視聴率低迷への対応として、TBSは『はなまるマーケット』と『筑紫哲也NEWS23』を除く平日のほぼ全ての帯番組を終了させるという、当時としては極めて異例の改編を断行しました。旧番組が2005年3月25日までに放送を終え、わずか3日後の3月28日には新番組が一斉にスタート。事前には「朝みの・昼メグ・夕ミクモ」と銘打ったプロモーションも展開されました。
この改編により、朝の時間帯は『ウォッチ!』から『みのもんたの朝ズバッ!』へ、昼の時間帯は『ニュースフロント』と『（特）情報とってもインサイト』から放送時間を拡大した『きょう発プラス!』へと変更されました。また、夕方枠では『JNNニュースの森』が終了し、2時間のワイド番組『イブニング・ファイブ』が開始。同番組内に全国ニュース『JNNイブニング・ニュース』が内包される形となり、一部系列局の編成にも配慮がなされました。
改編当初、朝・夕方枠の視聴率は伸び悩む傾向が見られましたが、次第に好転しました。しかし、夕方枠はフジテレビの『スーパーニュース』に及ばない状況が続きました。一方、昼枠は期待したような成果が得られず、改編から1年後の2006年秋に再編成が実施されました。『きょう発プラス!』は終了し、福澤朗を総合司会に迎えた『ピンポン!』がスタート。さらに、それまでドラマ再放送枠だった14時台に情報番組『2時ピタッ!』が開始され、後に恵俊彰司会の『2時っチャオ!』へとリニューアルされました。これにより、一度失われた昼のワイドショー枠が復活。裏番組の終了により時間帯トップになる時期もありましたが、後に『情報ライブ ミヤネ屋』のネット拡大により再び苦戦を強いられました。
2009年春の改編
TBSはこの改編を「第二の開局」と位置づけ、昼以降の平日帯番組をほぼ総入れ替えするという大規模なものでした。「No TV? but TBS」「6チェンTBS」といったキャッチコピーを掲げ、坂本龍馬に扮した大沢たかおが登場するスポットや、カウントダウン表示など、かつてない規模でプロモーションが行われました。
昼枠は『ピンポン!』『愛の劇場』『ひるドラ』『2時っチャオ!』が一掃され、新たに大型情報番組『ひるおび!』がスタートしました。夕方枠は『イブニング・ファイブ』に代わり、16時台に情報バラエティ『サカスさん』、17時台以降に報道番組『総力報道!THE NEWS』を配置。19時台までも同番組の第2部とする大胆な編成となりました。夜の報道番組『NEWS23』は30分枠に短縮され、空いた枠にはバラエティ枠『吉崎金門海峡』が新設されました。また、この改編に合わせて、各時間帯のニュース番組の名称が『THE NEWS』に統一されました。系列局においては、長年続いたJNN系列局における朝8:30帯のねじれが解消されるなどの影響もありました。
しかし、この改編で始まった多くの新番組は軒並み低視聴率に苦しみました。特に『総力報道!THE NEWS』は振るわず、わずか1年後の2010年春に終了が決定。この低迷はゴールデンタイムの番組にも波及し、ドラマ再放送が同日の最高視聴率番組となるという異例の事態も発生しました。この状況を受け、夏には平日午後の再改編を実施。『ひるおび!』午後枠の縮小や『サカスさん』の枠移動・金曜終了、夕方3時間枠のドラマ再放送化などが行われました。さらに秋には3度目の改編が行われ、『サカスさん』などが終了し、夕方には報道・情報番組『イブニングワイド』が開始されました。この改編の責任者とされた編成局長が異動するなど、局内外に大きな波紋を広げました。
2010年春以降と2014年春の改編
2010年春の改編では、『総力報道!THE NEWS』が終了し、夕方枠は『イブニングワイド』を発展させた『Nスタ』がスタート。19時台は再び日替わりのバラエティ枠となり、『NEWS23』も放送時間が再拡大されるなど、編成の一部は2009年春以前の状態に戻されました。
一方、『ひるおび!』は時事ネタを強化するなどテコ入れを進めた結果、2011年春以降は視聴率が向上し、同時間帯のトップ争いに加わる存在へと成長しました。2014年春には、朝の長寿番組『朝ズバッ!』と『はなまるマーケット』が終了し、それぞれ『あさチャン!』『いっぷく!』に引き継がれる大規模な改編が行われました。朝帯番組の開始・終了時間も変更されました。
しかし、『いっぷく!』は苦戦し1年で終了、『白熱ライブ ビビット』へと変更されましたが、これも視聴率に苦しみ、2019年には『グッとラック!』へと再変更。こちらも2021年に終了しました。『あさチャン!』も度重なるリニューアルにもかかわらず苦戦が続き、2021年に終了しました。一方で、2015年春からネットを開始したCBCテレビ制作の『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』は好調を維持し、時間帯トップを獲得する日が増えました。
2021年春・秋の改編
2021年春には、『グッとラック!』が終了し、平日午前のワイドショー制作から再び撤退。後継番組として、情報制作局ではなくバラエティ班が制作する情報バラエティ番組『ラヴィット!』が始まりました。
同年秋には、朝の情報番組『はやドキ!』と『あさチャン!』が終了。それぞれ早朝の『THE TIME’』と、安住紳一郎が司会を務める『THE TIME,』へと改編されました。『THE TIME,』は前身番組より開始時刻が前倒しされ、再び5時台からの放送となりました。
『ラヴィット!』は開始当初、世帯視聴率が低迷しましたが、局側は若年層（新ファミリーコア）に手応えを感じているとして、方針変更しない姿勢を示しています。『THE TIME,』も開始当初の視聴率は競合番組に及ばない状況が見られましたが、社長は「好調なスタート」「好感触」と評価し、今後の展開に期待を寄せるコメントを発表しました。
これらの改編を通じて、TBSテレビの平日帯番組のラインナップは大きく変化を遂げてきました。特に昼の『ひるおび!』と午後の『ゴゴスマ』は、数々の試行錯誤を経て現在も放送が続く番組となっています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。