TBS樽前ハイランド

TBS樽前ハイランドの概要

TBS樽前ハイランド（ティービーエスたるまえハイランド）は、かつて北海道苫小牧市に位置した広大なレジャー施設です。本施設は1965年からの樽前山麓の開発を背景に、東京放送（TBS）グループのTBS不動産（後のTBS興発）によって設立されました。1970年11月14日には、まずヘルスセンターとして知られるホテルと温水プールが先行オープンし、その後の1971年にはさらに多様なアトラクションが追加されていきました。

この施設では、ボートレンタルやゲーム施設の展開が行われ、特に印象的なのはチリから輸入された200羽のフラミンゴによるショーです。「あっ樽前!」というキャッチフレーズが用いられた広告は、地元で非常に人気を博しました。また、TBS系列で放送された人気ドラマ『美しきチャレンジャー』や『なんたって18歳!』のロケ地としても使用され、多くの観光客を惹きつけていました。

経営の変遷と閉鎖

しかし、次第に人口減少や新たに登場した大型レジャー施設の影響を受けるようになり、経営は厳しい状況に陥りました。特に夕張や留寿都にあたる新興のレジャー施設の出現が影響を及ぼしました。施設は老朽化が進み、1987年4月にはついに休業を余儀なくされ、その後は閉鎖されることとなりました。現在でも、道南バスの予約制バスには「樽前ハイランド」というバス停名が残り、かつての名残を感じさせます。

施設の特色

TBS樽前ハイランドは、その多彩なアトラクションにより訪れる人々を魅了していました。以下は、この施設にあった主なアトラクションの一部です：

• - 遊園地: 家族連れやカップルに人気のテーマパークとして様々な乗り物が楽しめました。
• - チェーンタワー、トラバント、グランプリ: スリル満点の乗り物が揃っており、アドレナリンを求める来園者にはたまりません。
• - ゴーカートやレールカー: レースを楽しむことができ、子供たちの笑顔が絶えない場所でした。
• - スピードファイヤーやアストロライナー: 冒険心をくすぐるアクティビティが豊富に用意されていました。

さらに、施設内には動物園も存在し、フラミンゴやアヒルが各200羽飼育されていました。この他に、宿泊施設も完備され、計31室で100名までの収容が可能でした。

また、2800平米のプールや2面のテニスコート、その他運動場やゲートボール場など運動設備も整っており、様々なレクリエーションが楽しめる環境でした。

関連する施設

隣接する北海道ドリームカントリークラブは、元々は1974年に「TBS苫小牧カントリークラブ」として開業され、1989年に菱興都市開発により買収後、「菱興苫小牧カントリークラブ」となりました。しかし、1994年に菱興都市開発が倒産したことに伴い、今の「ドリーム苫小牧ゴルフクラブ」という名称に変更されています。

TBS樽前ハイランドはその歴史の中で多くの思い出を作り、多くの人々に楽しまれましたが、時代の変化とともにその幕を閉じたのです。

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