THE KING OF LIVE

アルバム概要

『THE KING OF LIVE』は1983年にリリースされたRCサクセションのライブアルバムで、同年行われた「SUMMER TOUR '83」からのパフォーマンスを収めています。このアルバムは、バンドのボーカリストである忌野清志郎のファンにとって特別な意味を持つ作品であり、ライブのエネルギーをそのまま保存しています。

アルバムの背景

RCサクセションは当初、同年にスタジオアルバム『OK』を発表する予定でしたが、忌野の体調不良により冬のツアーを中止することになりました。その代わり、彼は個人用に録音していたテープを所属事務所に買い取られ、アルバムとしてリリースされることになったのです。発売はロンドン・レコードから行われましたが、その後のレコード会社の閉鎖により1985年には東芝EMIからも再版されました。

録音とリリース

アルバムは1983年6月25日と26日に2日間にわたり東京の渋谷公会堂で録音されました。音質にも配慮され、初版のLPには16ページの写真集も付属していました。特に「お墓」と「ねむれないTonight」は本来はセグエで演奏されていましたが、LP版では分断されて収録されています。このため、オリジナルLP版と同時発売のカセットテープ版でもフェイドアウトが適用されました。1990年にリリースされたCD版ではその部分がカットされ、実際のライブに近い形となっている点も特徴的です。

収録曲一覧

このライブアルバムには多くの名曲が収録されています。収録曲は以下の通りです：

SIDE A

• - ドカドカうるさいR&Rバンド
• - 雨あがりの夜空に
• - Drive My Car
• - お墓

SIDE B

• - ねむれないTonight
• - ダンスパーティー
• - NEW SONG

SIDE C

• - たとえばこんなラヴ・ソング
• - Oh!Baby
• - 誰かがBedでねむってる
• - ブルドッグ

SIDE D

• - Sweet Soul Music 〜 I've Been Loving You Too Long
• - 指輪をはめたい

特に注目すべきは、2016年に発売された「KING OF LIVE COMPLETE」で、これはアルバムの完全盤としてリリースされました。2CDとDVDの3枚組版が登場しており、未収録音源も含まれています。

アルバムの評価

『THE KING OF LIVE』はRCサクセションの音楽の根幹を体現した作品とされ、多くのファンに長年愛されています。彼らのライブパフォーマンスはもちろんのこと、忌野清志郎自身のカリスマ性や豊かな創造性がいかに影響を与えたかを示す貴重な音源といえるでしょう。日本の音楽シーンにおけるこのアルバムの位置づけは、今もなお色褪せることがありません。

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