TLW世界女子王座

TLW世界女子王座

TLW世界女子王座（ティー・エル・ダブリューせかいじょしおうざ）は、かつてプロレスプロモーションTotal Lethal Wrestling（TLW）が管理・認定していた女子プロレスのチャンピオンベルトです。ここでの「TLW」とは、団体名の正式名称である「Total Lethal Wrestling」の頭文字をとった略称です。

王座の創設と初代王者

この王座は、2008年にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコを拠点に活動していたプロレス団体、TLWによって新設されました。団体における女子部門の最高峰タイトルとして位置づけられ、その歴史がスタートを切りました。

初代王者決定戦は、2008年3月19日、日本の東京都江東区にある新木場1stRINGにて開催された「MAKEHEN」というイベントの中で行われました。複数の実力ある女子プロレスラーが参加した初代王座決定トーナメントを勝ち進み、見事優勝を果たしたのは、アメリカ出身の女子プロレスラーであるヘイリー・ヘイトレッド選手でした。彼女がこの権威あるTLW世界女子王座の初代チャンピオンとして認定されました。

JWPとの王座統一戦

TLW世界女子王座の歴史における重要な出来事として、日本の老舗女子プロレス団体であるJWP女子プロレスとの間で、王座統一戦が複数回にわたり行われたことが挙げられます。これにより、国境を越えたタイトルマッチが実現しました。

一度目の王座統一戦は、2010年10月10日に東京都台東区の東京キネマ倶楽部で行われたJWP女子プロレスの大会の中で実現しました。この試合では、当時TLW世界女子王座と、同じくアメリカの団体であるAIW（Absolute Intense Wrestling）の世界女子王座の二つのベルトを保持していたヘイリー・ヘイトレッド選手が、JWPの最高峰タイトルであるJWP認定無差別級王座のチャンピオンであった米山香織選手と対戦しました。互いの団体の頂点に立つチャンピオン同士が、それぞれのベルトをかけて争うという注目の一戦でしたが、激しい攻防の末、勝敗は決まらず引き分けという結果に終わりました。これにより、王座の統一は成されませんでした。

二度目の王座統一戦は、そのおよそ8ヶ月後の2011年6月26日に、大阪市中央区の松下IMPホールにて開催されたJWP女子プロレスのイベント内で再び組まれました。この時もTLW世界女子王座とAIW世界女子王座の二冠王者として君臨していたヘイリー・ヘイトレッド選手が、当時のJWP認定無差別級王者であったLeon選手と対戦しました。前回の統一戦とは相手が変わりましたが、再び日米の主要団体のトップタイトル保持者同士による重要な一戦となりました。この再度の統一戦では、ヘイリー・ヘイトレッド選手がLeon選手からピンフォールを奪い勝利を収めました。この勝利によって、ヘイトレッド選手は自身が保持していたTLW世界女子王座とAIW世界女子王座に加え、JWP認定無差別級王座も獲得し、プロレス界では稀な「三冠王者」という偉業を達成しました。

TLW世界女子王座は、短期間の歴史ではありましたが、創設から初代王者の誕生、そして日本の主要女子プロレス団体との間で団体の壁を越えた王座統一戦が二度にわたって行われるなど、独自の足跡を残したタイトルでした。特にヘイリー・ヘイトレッド選手が、このTLW世界女子王座を中心とした活動を通じて、日米複数の団体のトップ戦線で活躍し、最終的に三冠王者に輝いたことは、この王座の歴史を語る上で重要な要素となっています。その後の王座の変遷や消滅時期などについての詳細は、提供された情報には含まれていません。

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