TNA世界王座

TNA世界王座

TNA世界王座は、TNA（Total Nonstop Action Wrestling）が管理、認定しているプロレスのシングル王座です。

歴史

TNAは設立当初、独自のヘビー級王座とタッグ王座を創設せず、歴史と知名度があるNWA（National Wrestling Alliance）と業務提携を結び、NWA世界ヘビー級王座とNWA世界タッグ王座を管理していました。これは、新興団体であったTNAが、既存の権威を利用して早期にブランド力を高める戦略でした。

しかし、2007年5月13日、PPV「Sacrifice」を前にNWAとの業務提携解消が発表されました。これにより、当時のNWA世界ヘビー級王者であったクリスチャン・ケイジ、NWA世界タッグ王者であったブラザー・レイ&ブラザー・ディーボン組の王座剥奪が決定しました。この背景には、両団体間の方向性の違いや、TNAが独自のブランドを確立したいという意向がありました。

TNAはこれに対し、5月14日まではクリスチャン、レイ&ディーボン組が王者であるとの認識を示すと同時に、独自の王座を創設することを発表しました。これは、NWAとの関係を尊重しつつ、将来的な独立を示唆するものでした。そして5月15日、TNA公式サイトで「TNAヘビー級王座」並びに「TNAタッグ王座」の詳細を発表。プロレス専門誌PWI（Professional Wrestling Illustrated）は、この王座を世界王座に値すると評価しました。

これを受け、TNAは王座名を「TNA世界ヘビー級王座」と「TNA世界タッグ王座」に変更し、名実ともに独自の王座を確立しました。これは、TNAがプロレス界における地位を確立するための重要な一歩でした。

その後、2017年3月2日、団体名がインパクト・レスリング（Impact Wrestling）に改称されたことに伴い、王座名も「インパクト世界王座」に変更されました。これは、団体名と王座名を一致させることで、ブランドイメージの統一を図るものでした。

2020年1月12日には、テッサ・ブランチャードが当時の王者サミ・キャラハンを破り、TNA世界王座史上初の女子王者となりました。これは、プロレス界におけるジェンダー平等の進展を示す出来事として注目されました。

そして、2024年1月1日、団体名が再びTNAに戻されたため、王座名も「TNA世界王座」に再度変更されました。これは、原点回帰を目指す団体の姿勢を示すものであり、長年のファンにとっては感慨深い出来事でした。

歴代王者

歴代王者については、Wikipediaの「TNA世界王座」のページに詳細なリストが掲載されています。

外部リンク

* プロレス選手権変遷史 TNA世界選手権

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