TOTO (企業)

TOTO株式会社 - 企業の概要と革新

TOTO株式会社は、福岡県北九州市に本社を構える衛生陶器や住宅設備機器の製造販売を行っている企業です。元々は東洋陶器株式会社として1917年に設立されましたが、1970年には現在の商号に変更され、新たなスタートを切りました。現在も東証プライム上場の企業として、国内最大のシェアを誇ります。

事業内容と技術革新

TOTOは主にトイレや洗面器などの衛生陶器に強みを持ち、日本国内では約60%の市場シェアを確保しています。特に、温水洗浄便座「ウォシュレット」は、同社の代表的な製品であり、国内外で広く普及しています。さらに、バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮した製品開発にも注力し、各種受賞歴を持つ品質の高い商品を提供しています。

同社が開発した「トルネード洗浄」や「セフィオンテクト」といった防汚技術は、便器の清掃が簡単になることで、消費者から高い評価を得ています。また、最近では「魔法びん浴槽」のようにお湯が冷めにくい商品も登場し、利便性の向上を図っています。

環境への取り組みと社会貢献

TOTOは企業スローガンとして「明日を、ちがう『毎日』に。」を掲げ、環境保護に積極的に取り組んでいます。具体的には、家庭から排出されるCO2削減に向けた『TOTO GREEN CHALLENGE』を推進し、2027年までに家庭の水回りから出るCO2を50%削減することを目指しています。また、地域社会や福祉への貢献にも積極的で、特例子会社「サンアクアトートー」を設立し、障がい者の雇用促進にも寄与しています。

グローバル展開と今後の展望

TOTOの主な商圏は日本国内ですが、最近ではアジアや欧州市場への販路を拡大しています。2007年にシンガポールにTOTO Asia Oceaniaを設立、2008年にはTOTO Europe GmbHを設立しており、海外進出にも力を入れています。日本国内では建築基準法改正による影響を受けた販売不振を克服すべく、新たな市場開拓に努めています。

なお、全国に104箇所のショールームを展開し、製品を実際に体験できる場を提供しています。さらに、建築関連書籍の出版や、デザイン・技術展示を行う「TOTOミュージアム」なども設置し、より多くの人々に製品や技術を知ってもらう機会を提供しています。

これからもTOTOは、優れた製品を通じて生活の質を向上させ、環境や社会に配慮した企業活動を続けていくでしょう。

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