TPPを慎重に考える会

TPPを慎重に考える会

「TPPを慎重に考える会」は、環太平洋パートナーシップ協定（TPP）に対して慎重な立場を取る国会議員によって構成された超党派の議員連盟です。この団体は、日本国内におけるTPPの様々な影響を検証し、広く議論を呼びかけています。

概要

この会は、農林水産物の重要品目における関税の撤廃についての懸念、農薬や食品添加物、遺伝子組み換え食品に関する規制の変更、さらに政府調達基準の引き下げや医療保険制度への影響など、多岐にわたる問題点を挙げて注意を促しています。特に、外国人の入国拡大や投資家対国家の紛争処理手続き、環境問題や知的財産権に対する影響についても積極的に議論されています。

沿革

TPPを慎重に考える会は、主に民主党、社会民主党、国民新党、新党日本などの国会議員約180名が集まり、設立されました。会長には、これまで農林水産大臣を務めた衆議院議員の山田正彦が選出され、幹事長には内閣官房副長官を経験した松野頼久が就任しました。

この議員連盟は、2011年2月に東京大学の名誉教授である宇澤弘文らと共に、新しい市民運動組織「TPPを考える国民会議」を設立しました。宇澤はその代表世話人、山田は中央大学理事長の久野修慈と共に副代表世話人に就きました。

さらに、2011年10月には総決起集会が開かれ、国会議員110名とその代理100名が参加しました。元内閣総理大臣の鳩山由紀夫や、衆議院副議長経験者の渡部恒三といったベテラン議員たちも集まり、意義深い議論が行われました。また、11月には街頭演説会が催され、約1000人の聴衆が参加しました。このイベントには、会長の山田をはじめ、衆議院議員の原口一博や山田俊男、篠原孝、川内博史ら多くのメンバーが参加し、デモ行進も行われるなど、TPP問題への関心の高まりを象徴しました。

役員

「TPPを慎重に考える会」は、会長、幹事長を筆頭にさまざまな役員が活動しており、それぞれがこの連盟の目的に沿った議論を推進しています。

さらなる関連活動

また、TPPに関しては、関連する様々な活動が行われています。例えば、「TPPを考える国民会議」や「TPP交渉への早期参加を求める国民会議」など、国民の意見を集約するための運動も活発です。そのほかにも、貿易自由化に伴う農産業の振興を目指す研究会や、反TPPを掲げる政党なども存在し、TPP問題について多角的に議論されています。

結論

「TPPを慎重に考える会」は、日本におけるTPPの影響を真剣に受け止め、様々な立場や意見を集めて慎重な議論を進める重要なプラットフォームと言えるでしょう。

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