TTG

TTG(トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラス)の伝説

1970年代後半、中央[[競馬]]の歴史にその名を刻んだ3頭のサラブレッド、トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラス。それぞれの頭文字を取ってTTGと呼ばれ、競馬ファンを熱狂させた最強世代として語り継がれています。

TTGの誕生と人気

TTGという呼び名は、1985年のチャレンジ・ザ・競馬の有馬記念中継で、大川慶次郎氏が過去のレースを振り返る際に「TTにGを足してTTGとしたい」と発言したことがきっかけです。3頭が現役時代から「TT」と呼ばれていたことはありますが、「TTG」として報道されたことはありませんでした。しかし、この呼び名は瞬く間に広まり、TTGは競馬ファンにとって特別な存在となりました。

圧倒的な強さ

花の47年組に匹敵する最強世代と評されたTTGは、その実力は圧倒的でした。八大競走7勝、現在のGIに相当する重賞9勝という輝かしい成績を残し、3頭すべてが年度代表馬に選出されるという快挙を達成。トウショウボーイとテンポイントは、JRAの顕彰馬にも選ばれています。さらに、テンポイントを除く2頭は、GI優勝馬を輩出するなど、繁殖においてもその才能を発揮しました。

特筆すべきは、TTGが揃って出走したレースでは、必ず1着から3着までを独占していた点です。3頭の能力がいかに突出していたかを物語る、驚異的な記録です。

それぞれの競演とドラマ

TTGの活躍は、数々の名勝負を生み出しました。ここでは、主なレースを振り返ります。年齢表記は、当時の標準である数え年です。

4歳時(1976年)

新馬戦: トウショウボーイとグリーングラスのデビュー戦、そして初対戦。トウショウボーイが勝利、グリーングラスは4着でした。
皐月賞: 関西の秘密兵器、テンポイントが1番人気に。しかし、トウショウボーイが圧倒的なスピードで勝利しました。この敗戦が、後に栗東トレーニングセンターの坂路調教コース開設につながるという逸話も残っています。
東京[優駿]: トウショウボーイが1番人気でしたが、クライムカイザーに敗れ2着。テンポイントは落馬負傷した主戦騎手不在の中、7着に終わりました。
菊花賞: 初のTTG揃い踏み。グリーングラスが優勝、テンポイントが2着、トウショウボーイが3着と、TTGが上位を独占しました。
有馬記念: トウショウボーイがレコード勝ちを収めました。

5歳時(1977年)

天皇賞(春): テンポイントが悲願のタイトル獲得。トウショウボーイは休養中でした。
宝塚記念: トウショウボーイが優勝、グリーングラスが3着と、再びTTGが上位を独占しました。
天皇賞(秋): トウショウボーイとグリーングラスが激しく競り合い、ホクトボーイが優勝しました。
* 有馬記念: テンポイントが勝利し、TTGは3度目の上位独占を果たしました。

6歳時(1978年)以降

6歳時、テンポイントが急死したことで、TTGの対戦は終了。7歳時、グリーングラスが有馬記念を制して引退しました。

TTGと競り合ったライバルたち

TTGの活躍は、多くのライバルを生み出しました。クライムカイザー、ホクトボーイ、そしてマルゼンスキーなど、多くの強豪馬がTTGと激しく競い合いました。特にマルゼンスキーは、TTGに勝利する可能性を秘めた存在として注目を集め、ファン投票でも高い人気を誇っていました。しかし、脚部不安により回避・引退となり、その対決は実現しませんでした。

TTGの系譜

TTGは、競走馬としての活躍だけでなく、繁殖界にも大きな影響を与えました。多くの優秀な競走馬を輩出し、その血統は現代競馬にも受け継がれています。

まとめ

トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラス。TTGの活躍は、日本の競馬史における永遠の伝説として、これからも語り継がれていくでしょう。彼らの競演は、多くの競馬ファンに感動と興奮を与え続け、競馬というスポーツの素晴らしさを再認識させてくれるものです。

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