Tk-trap

tk-trap（ティーケー・トラップ）について

tk-trapは1996年に日本で結成された音楽ユニットであり、主に小室哲哉と久保こーじが中心となり、特別なライブイベントやアルバムを制作しています。彼らの音楽はプログレッシブ・ロックやR&Bの要素を取り入れたもので、多様なスタイルを模索し続けています。

結成の背景

tk-trapは、1996年1月に日本オラクルが主催する「ORACLE OPEN WORLD 1996」のイベントのために結成されました。メンバーは小室哲哉と久保こーじに加え、プライベートでの交流がある海外のミュージシャンにより構成され、いわばスーパーグループとしての位置付けを持っています。このユニットの目指す音楽は、従来のダンスミュージックからの脱却を意識したもので、特にライブパフォーマンスに重きを置いていました。

アルバムと映像作品

tk-trapは1996年のライブ音源を収めたアルバムをリリースしました。このアルバムは1月19日と20日の幕張メッセでの公演を記録したもので、曲の収録日は明記されていませんが、特典として小室哲哉の特製ポスターや、初回盤には特製のtrapフィルムが付録として封入されていました。特に、楽曲の一部は久保こーじの作曲によるものであり、小室の即興により形成される部分もありました。

また、1996年6月21日にはtk-trapの映像作品がVHSで登場し、その後も様々な形で再録されました。2019年には受注生産の49枚組限定BOXに収められ、2021年にはリマスター版のBlu-rayとCDが発表され、オリコン音楽Blu-rayチャートで4位を記録しました。

ライブパフォーマンス

tk-trapのライブは、1996年1月19日と20日に幕張メッセイベントホールで行われ、15100人を動員しました。この公演では、プログレッシブ・ロックに密接に関連した大掛かりな編成で、多くは久保によって書かれた新しい楽曲が披露されました。

小室は音楽のルーツとしてプログレッシブ・ロックとハードロックに回帰し、久保はR&Bの要素を音楽に取り入れる形で、異なる音楽的背景を融合させました。ライブのテーマとしては「踊らせないコンサート」「ピンク・フロイドのようなコンサート」「昔の音楽をリメイクする」という3つのキーワードが掲げられました。

特に注目なのは「生と死」をテーマにしたコンセプトで、久保の子供が生まれる際の第一声が演奏中に用いられました。リハーサルには1ヶ月をかけ、その過程でも久保のバンドNo!Galersによるアレンジが重要な役割を果たしました。

この時間をかけたリハーサルは、生演奏主体のサウンド作りに貢献し、ミュージックシーケンサーの利用は最小限に抑えられました。また、小室もキーボーディストとしての役割に専念し、久保も自らの存在感を示すことができました。

セットリスト

公演では多様な楽曲が披露され、セットリストには「TK TRAP」や「Let's Go」、「CAROL」シリーズなどが含まれていました。また、アンコールでの「GIA CORM FILLIPO DIA」が特に印象に残るパフォーマンスとなりました。

tk-trapは形式にとらわれない音楽を追求し、独特の演出とサウンドで多くのファンを惹きつけ、今後の活動にも期待が寄せられています。

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