Too many people
ASKAの通算8作目となるオリジナル・アルバム『Too many people』は、同名の楽曲をタイトルに冠し、2017年2月22日にCDで発売されました。これは2013年のカバーアルバム『「僕にできること」いま歌うシリーズ』から約3年11ヶ月ぶり、オリジナル・アルバムとしては前作『SCRAMBLE』から約4年4ヶ月ぶりのリリースとなります。発売元は、本作が最初の作品となったDADAレーベルで、型番はDDLB-0001です。さらに同年11月29日にはLPレコード版も発売されました。
本作は、2013年の週刊文春による薬物報道に端を発する活動自粛や、2014年の覚醒剤取締法違反容疑での逮捕・保釈といった激動の時期を経て制作されました。保釈後に生み出された約50曲の中から、ASKA自身によって厳選された13曲が収められています。
アルバムの制作過程もまた波乱に満ちていました。2016年11月27日に収録曲の完成がブログで発表された直後、翌28日に再び覚せい剤使用容疑で逮捕されるという事態に見舞われます。しかし、同年12月19日に不起訴処分となり、制作再開が発表されました。クリスマスイブにあたる12月24日には収録曲「FUKUOKA」のミュージックビデオ（MV）とアルバムタイトルが公開され、MVは公開からわずか2日間で70万回再生を記録するなど、大きな反響を呼びました。その後、2017年1月20日にリリース日が公表され、翌21日には「X1」のMVも公開されるなど、多くの出来事を経て、無事CD発売に至りました。
CD発売後も展開は続き、2017年4月26日には「と、いう話さ」のMVが公開され、2日間で14万回以上再生されてYouTubeの急上昇ランキングに入るなど注目を集めました。以降も「しゃぼん」（5月2日）、「東京」（6月11日）、「リハーサル」（7月15日）、「通り雨」（7月22日）と立て続けにMVが公開されました。特に「未来の勲章」のMVは、同年8月16日に約1万1000人の応募者の中から抽選で選ばれた300人のエキストラと共にライブ形式で公開撮影が行われ、大きな話題となりました。これらのMVを含む映像作品集『Too many people Music Video ＋ いろいろ』が、同年10月11日にDVDとBlu-rayで発売されています。これはDADAレーベルからリリースされた初の映像作品となりました。
また、薬物事件以降停止されていたASKA名義およびCHAGE and ASKA名義作品のデジタル配信が、本作のCD発売から約2ヶ月半後の2017年5月5日に再開されました。同年5月10日には台湾での発売も実現。さらに6月30日には、配信音源の帯域を最大限に活用したという、リマスター版がデジタル配信されています。
ソロ活動30周年を記念して制作されたアナログレコード版は、5000枚の限定生産で同年11月にリリースされました。高音質へのこだわりが随所に見られ、世界に82台しかないというノイマン社のVMS 80カッティングマシンを使用。原盤となるラッカー盤を複数制作し、そのファーストメタルプレス盤を用いてプレスするなど、手間とコストをかけて丁寧に仕上げられています。LP版には、CDには未収録の新曲「いつかどこかで」のハーモニカとギターのみによるバージョンが追加収録されています（この楽曲は村上啓介のアルバムにも収録）。アナログ盤は両面2枚組、33回転180g重量盤という仕様です。
オリコン週間ランキングでは、2017年3月6日付で初週2.2万枚を売り上げ、初登場7位にランクインしました。ASKAのアルバムが同チャートのTOP10入りを果たすのは、前作『SCRAMBLE』が2012年10月29日付で4位を獲得して以来約4年4ヶ月ぶりで、通算11作目の記録となりました。
収録曲には、故郷福岡への思いを込めたシンプルなバラード「FUKUOKA」、過去のデモ曲をリメイクし薬物報道への心境を反映した「Be free」、ライブへの渇望と制作の葛藤を描いた8ビートロック「リハーサル」、東日本大震災後の「人の繋がり」や東京への愛情を歌った「東京」、ニューヨークでの出会いから着想を得た「バツイチ」を「クロスワン」と表現する「X1」、事件後の自分を受け入れるテーマの「それでいいんだ今は」、アップテンポなバンドサウンドの「と、いう話さ」など、ASKAの当時の心境や経験が色濃く反映された楽曲が並んでいます。特に「元気か自分」の終盤には、歌詞カードとは異なる物議を醸しかねない一節が含まれていますが、これはASKA自身に芽生えた「応援し合おう」という強い意識の表れだといいます。わずか15分で完成したという「通り雨」は、シンセサイザーとアコースティックギターが織りなす爽やかなサウンドが特徴で、「フランス映画のような心地よさ」を目指したと語られています。
関連映像作品であるMV集『Too many people Music Video ＋ いろいろ』には、7曲のMVに加え、メイキング映像や田家秀樹によるインタビュー「独白」が収録されています。さらにニューアルバム『Black&White』の制作過程や、ASKAによる散文詩「美しく」の朗読も収められています。MV集に「X1」や「Be free」は含まれていません。各MVは、「FUKUOKA」の写真スライドショーから、「リハーサル」「未来の勲章」のようなライブ風、「東京」「と、いう話さ」の対照的な「陰陽」の雰囲気を持たせた映像、「通り雨」の五反田でのロケーション撮影、「しゃぼん」のASKA単独出演と、様々なスタイルで制作されています。
本作は、ASKAが自身の音楽活動を再開するにあたり、過去と向き合い、そして未来へと踏み出す強い意志を示した、重要な作品と言えるでしょう。
本作は、2013年の週刊文春による薬物報道に端を発する活動自粛や、2014年の覚醒剤取締法違反容疑での逮捕・保釈といった激動の時期を経て制作されました。保釈後に生み出された約50曲の中から、ASKA自身によって厳選された13曲が収められています。
アルバムの制作過程もまた波乱に満ちていました。2016年11月27日に収録曲の完成がブログで発表された直後、翌28日に再び覚せい剤使用容疑で逮捕されるという事態に見舞われます。しかし、同年12月19日に不起訴処分となり、制作再開が発表されました。クリスマスイブにあたる12月24日には収録曲「FUKUOKA」のミュージックビデオ（MV）とアルバムタイトルが公開され、MVは公開からわずか2日間で70万回再生を記録するなど、大きな反響を呼びました。その後、2017年1月20日にリリース日が公表され、翌21日には「X1」のMVも公開されるなど、多くの出来事を経て、無事CD発売に至りました。
CD発売後も展開は続き、2017年4月26日には「と、いう話さ」のMVが公開され、2日間で14万回以上再生されてYouTubeの急上昇ランキングに入るなど注目を集めました。以降も「しゃぼん」（5月2日）、「東京」（6月11日）、「リハーサル」（7月15日）、「通り雨」（7月22日）と立て続けにMVが公開されました。特に「未来の勲章」のMVは、同年8月16日に約1万1000人の応募者の中から抽選で選ばれた300人のエキストラと共にライブ形式で公開撮影が行われ、大きな話題となりました。これらのMVを含む映像作品集『Too many people Music Video ＋ いろいろ』が、同年10月11日にDVDとBlu-rayで発売されています。これはDADAレーベルからリリースされた初の映像作品となりました。
また、薬物事件以降停止されていたASKA名義およびCHAGE and ASKA名義作品のデジタル配信が、本作のCD発売から約2ヶ月半後の2017年5月5日に再開されました。同年5月10日には台湾での発売も実現。さらに6月30日には、配信音源の帯域を最大限に活用したという、リマスター版がデジタル配信されています。
ソロ活動30周年を記念して制作されたアナログレコード版は、5000枚の限定生産で同年11月にリリースされました。高音質へのこだわりが随所に見られ、世界に82台しかないというノイマン社のVMS 80カッティングマシンを使用。原盤となるラッカー盤を複数制作し、そのファーストメタルプレス盤を用いてプレスするなど、手間とコストをかけて丁寧に仕上げられています。LP版には、CDには未収録の新曲「いつかどこかで」のハーモニカとギターのみによるバージョンが追加収録されています（この楽曲は村上啓介のアルバムにも収録）。アナログ盤は両面2枚組、33回転180g重量盤という仕様です。
オリコン週間ランキングでは、2017年3月6日付で初週2.2万枚を売り上げ、初登場7位にランクインしました。ASKAのアルバムが同チャートのTOP10入りを果たすのは、前作『SCRAMBLE』が2012年10月29日付で4位を獲得して以来約4年4ヶ月ぶりで、通算11作目の記録となりました。
収録曲には、故郷福岡への思いを込めたシンプルなバラード「FUKUOKA」、過去のデモ曲をリメイクし薬物報道への心境を反映した「Be free」、ライブへの渇望と制作の葛藤を描いた8ビートロック「リハーサル」、東日本大震災後の「人の繋がり」や東京への愛情を歌った「東京」、ニューヨークでの出会いから着想を得た「バツイチ」を「クロスワン」と表現する「X1」、事件後の自分を受け入れるテーマの「それでいいんだ今は」、アップテンポなバンドサウンドの「と、いう話さ」など、ASKAの当時の心境や経験が色濃く反映された楽曲が並んでいます。特に「元気か自分」の終盤には、歌詞カードとは異なる物議を醸しかねない一節が含まれていますが、これはASKA自身に芽生えた「応援し合おう」という強い意識の表れだといいます。わずか15分で完成したという「通り雨」は、シンセサイザーとアコースティックギターが織りなす爽やかなサウンドが特徴で、「フランス映画のような心地よさ」を目指したと語られています。
関連映像作品であるMV集『Too many people Music Video ＋ いろいろ』には、7曲のMVに加え、メイキング映像や田家秀樹によるインタビュー「独白」が収録されています。さらにニューアルバム『Black&White』の制作過程や、ASKAによる散文詩「美しく」の朗読も収められています。MV集に「X1」や「Be free」は含まれていません。各MVは、「FUKUOKA」の写真スライドショーから、「リハーサル」「未来の勲章」のようなライブ風、「東京」「と、いう話さ」の対照的な「陰陽」の雰囲気を持たせた映像、「通り雨」の五反田でのロケーション撮影、「しゃぼん」のASKA単独出演と、様々なスタイルで制作されています。
本作は、ASKAが自身の音楽活動を再開するにあたり、過去と向き合い、そして未来へと踏み出す強い意志を示した、重要な作品と言えるでしょう。
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