TopSolid

TopSolidは、フランスのソフトウェア会社TOPSOLID SASが開発した統合3次元CAD/CAMソフトウェアです。このソフトウェアは、Parasolidモデリングカーネルを基盤としており、機械製造、板金、木工などの分野で、部品やアセンブリの設計から製造までを幅広くサポートしています。

特徴

TopSolidの最大の特徴は、設計用と製造用のモジュールが統合されている点です。これにより、ユーザーは同じインターフェースと関連データベースを使用して作業を進めることができ、プロジェクトの各段階でのデータの重複を避けることができます。また、PDM（Product Data Management）やERP（Enterprise Resource Planning）との統合ソリューションも提供しており、業界でもユニークなシステムとして知られています。

当初はUNIXマシン向けに開発されましたが、現在ではWindows専用となっています。これにより、より幅広いユーザーが利用できるようになりました。

市場と応用分野

TopSolidは、世界のCAD/CAM市場で約4%のシェアを持ち、プロバイダーとしては第9位に位置しています。特に、本国フランスでは第2位のシェアを誇ります。自動車産業、航空産業、機械工学、プラント建設、鉄鋼建設、医療技術などの分野で多くの企業に採用されています。また、木工業界向けのソリューションも提供しており、ショップフィッター、大工、船舶や自動車の内装業者などに利用されています。

歴史

TopSolidの開発は、1980年代に機械工学会社のMissler Mécanique社がイタリアのOlivetti社と共同でソフトウェア開発を始めたことから始まりました。その後、コンピュータソリューションの需要増加に伴い、1984年に姉妹会社のMissler Informatiqueが設立され、GTL3ソリューションの開発と販売を開始しました。1988年には、特に金型メーカー向けのサーフェスモデラーを備えたSuf3Dが発売されました。1990年には最初の管理ソフトウェア「GPS」が発表され、Missler Informatique社は、3次元CADシステムのTopcad社や板金加工ソフトウェアのCatalpa社と提携し、機械製造業の全領域をカバーする統合ソリューションを目指しました。1994年には、モデリングカーネルParasolidの統合によって、開発の方向性が確立しました。2001年には、これらの企業が統合され、製品ファミリーは「TopSolid」という名前で統一されました。同年には、木材業界向けのソリューション開発も開始され、3年後にはPDMモジュールが導入されました。

日本での販売

日本国内では、コダマコーポレーション株式会社がTopSolidの販売とサポートを行っています。コダマコーポレーションは、神奈川県横浜市都筑区に本社を構え、日本市場におけるTopSolidの普及に貢献しています。

まとめ

TopSolidは、設計から製造までのプロセスを統合的にサポートする強力な3次元CAD/CAMソフトウェアです。その高い機能性と柔軟性により、多くの業界で生産性向上に貢献しています。特に、PDMやERPとの統合機能は、企業全体の業務効率化を促進し、競争力の強化に繋がります。今後も、TopSolidは製造業のデジタル化を支える重要なツールとして、その役割を担い続けるでしょう。

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