UFC 112

UFC 112: Invincible 大会詳報

2010年4月10日、アラブ首長国連邦アブダビのヤス島フェラーリ・ワールド内コンサートアリーナにて、UFC 112: Invincibleが開催されました。この大会は、UFCにとってアブダビ初上陸、そして初の屋外開催という歴史的な出来事でした。

メインを飾ったのは、2つの世界タイトルマッチ。一つは、ライト級王者BJ・ペンと挑戦者フランク・エドガーによるライト級タイトルマッチ。もう一つは、ミドル級王者アンデウソン・シウバと挑戦者デミアン・マイアによるミドル級タイトルマッチです。

ライト級タイトルマッチ：エドガー vs. ペン

ライト級タイトルマッチでは、挑戦者のフランク・エドガーが、王者BJ・ペンを相手に、判定3-0で勝利しました。エドガーは、その卓越した打撃とレスリングスキルを駆使し、ペンを圧倒。見事、第4代UFC世界ライト級王者に輝きました。この試合は、エドガーのキャリアにおいて重要な転換期となりました。

ミドル級タイトルマッチ：シウバ vs. マイア

ミドル級タイトルマッチでは、王者アンデウソン・シウバが、挑戦者デミアン・マイアを、判定3-0で退けました。この勝利により、シウバはUFC最多連勝記録となる11連勝を達成。さらに、UFC王座の最多防衛記録となる6連続防衛を達成するという偉業を成し遂げました。シウバの圧倒的な実力と、マイアの粘り強い戦いが、観客を魅了した一戦となりました。

カード変更と大会の出来事

当初、ミドル級タイトルマッチの挑戦者はビクトー・ベウフォートが予定されていましたが、ベウフォートの負傷により、デミアン・マイアが代役として出場しました。また、ライト級のポール・テイラー対ジョン・ガンダーソンの試合は、テイラーの過度の減量によりメディカルチェックを通過できず、中止となりました。

プレリミナリーカードは、PPV放送では第5試合のみが放映されました。その他の試合は、会場に集まった観客だけが目撃できた、まさにプレミアムなカードだったと言えるでしょう。

試合結果の詳細

以下、UFC 112の全試合結果です。

プレリミナリーカード

第1試合 ヘビー級：ジョン・マドセン ○ vs. ムスタファ・アルターク × (判定3-0)
第2試合 ライト級：ポール・ケリー ○ vs. マット・ヴィーチ × (ギロチンチョーク)
第3試合 ウェルター級：ダマルケス・ジョンソン ○ vs. ブラッド・ブラックバーン × (TKO)
第4試合 ウェルター級：リック・ストーリー ○ vs. ニック・オシピチェック × (判定2-1)
第5試合 ライトヘビー級：フィル・デイヴィス ○ vs. アレクサンダー・グスタフソン × (アナコンダチョーク)

メインカード

第6試合 ミドル級：マーク・ムニョス ○ vs. ケンドール・グローブ × (TKO)
第7試合 ライト級：ハファエル・ドス・アンジョス ○ vs. テリー・エティム × (腕ひしぎ十字固め)
第8試合 ウェルター級：マット・ヒューズ ○ vs. ヘンゾ・グレイシー × (TKO)
第9試合 ライト級タイトルマッチ：フランク・エドガー ○ vs. BJ・ペン × (判定3-0)
第10試合 ミドル級タイトルマッチ：アンデウソン・シウバ ○ vs. デミアン・マイア × (判定3-0)

各賞

ファイト・オブ・ザ・ナイト：マーク・ムニョス vs. ケンドール・グローブ
ノックアウト・オブ・ザ・ナイト：ダマルケス・ジョンソン
* サブミッション・オブ・ザ・ナイト：ハファエル・ドス・アンジョス

受賞者には、それぞれ75,000ドルのボーナスが授与されました。

UFC 112は、タイトルマッチの激闘、そして数々の劇的な試合展開で、多くのファンの記憶に残る大会となりました。アブダビという新たな舞台での開催も、UFCの歴史に新たな1ページを刻みました。

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