UFC 7

UFC 7: バッファローの喧騒

1995年9月8日、ニューヨーク州バッファローのバッファロー記念オーディトリアムにおいて、UFC 7: The Brawl in Buffaloが開催されました。この大会は、後のUFC世界ヘビー級王座となるUFCスーパーファイト王座の防衛戦と、8人参加のシングルエリミネーショントーナメントがメインイベントとして行われました。

王座防衛とトーナメント制覇

メインイベントのスーパーファイト王座戦では、王者ケン・シャムロックが前大会優勝者のオレッグ・タクタロフに挑戦を受けました。激しい戦いが繰り広げられましたが、30分1ラウンドの死闘の末、両者時間切れによる引き分けに終わりました。この結果、シャムロックは王座防衛に成功しました。

一方、トーナメントでは、ブラジルのマルコ・ファスが圧倒的な強さで優勝を飾りました。ファスはラリー・キュアトン、レムコ・パドゥール、ポール・ヴァレランスと対戦し、全て一本勝ちで決勝進出。決勝戦ではヴァレランスを相手に、激しい打撃戦を制し、TKO勝ちでトーナメントを制覇しました。彼の卓越したグラップリングと打撃の技術は、観客を魅了しました。

3つのリザーブマッチ

トーナメント出場選手以外に、3試合のリザーブマッチが行われました。リザーブマッチとは、本戦出場選手が負傷などで出場できなくなった場合に代わって出場する選手を決めるための試合です。これらの試合では、ジョエル・サトゥン、オナッシス・パルンガオ、スコット・ビーザックがそれぞれ勝利し、トーナメント出場権を獲得しました。

ニューヨーク州におけるUFC開催

UFC 7はUFCがニューヨーク州で開催した初めての大会となりました。しかし、この大会の後、ニューヨーク州では総合格闘技が禁止されました。この規制により、UFCが再びニューヨーク州で開催されるまでには、実に21年の歳月が流れ、2016年にニューヨーク州での総合格闘技の禁止が解除されてから、2017年にUFC 205が開催されるまで待つことになります。

各試合結果

以下、各試合の結果を詳細に記します。表記は「勝者 vs. 敗者　ラウンド終了時間　勝利方法」です。

リザーブマッチ

第1試合: ジョエル・サトゥン vs. ジーザ・カーマン　1R 0:48 TKO（レフェリーストップ：左眉上のカット）
第2試合: オナッシス・パルンガオ vs. フランチェスコ・マトゥーリ　1R 5:26 ギブアップ（マウントパンチ）
第3試合: スコット・ビーザック vs. デビッド・フッド　1R 0:31 フロントチョーク

トーナメント1回戦

第4試合: ポール・ヴァレランス vs. ゲーリー・ハリス　1R 1:07 ギブアップ（グラウンドの肘打ち）
第5試合: マーク・ホール vs. ハロルド・ハワード　1R 1:41 ギブアップ（グラウンドパンチ）
第6試合: レムコ・パドゥール vs. ライアン・パーカー　1R 3:05 袖車絞
第7試合: マルコ・ファス vs. ラリー・キュアトン　1R 3:23 ヒールホールド

トーナメント準決勝

第8試合: ポール・ヴァレランス vs. マーク・ホール　1R 1:04 V1アームロック
第9試合: マルコ・ファス vs. レムコ・パドゥール　1R 12:27 ギブアップ（戦意喪失）

スーパーファイト王座タイトルマッチ

第10試合: ケン・シャムロック vs. オレッグ・タクタロフ　延長R終了 時間切れ（引き分け）

トーナメント決勝戦

* 第11試合: マルコ・ファス vs. ポール・ヴァレランス　1R 13:17 TKO（レフェリーストップ：マウントパンチ）

UFC 7は、その後のニューヨーク州における総合格闘技の規制強化という歴史的転換点における重要な大会となりました。この大会で繰り広げられた激闘は、多くのファンの記憶に刻まれています。

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