UFC 83

UFC 83: Serra vs. St-Pierre 2 大会詳報

2008年4月19日、カナダ・ケベック州モントリオールのベル・センターにて、UFC 83: Serra vs. St-Pierre 2が開催されました。この大会はUFCにとってカナダ初上陸という歴史的な出来事であり、世界中の格闘技ファンから大きな注目を集めました。当初はUFC 84として予定されていましたが、英国大会の中止により、大会名が変更されました。

大会のハイライトは、何と言ってもUFC世界ウェルター級王者マット・セラと暫定王者ジョルジュ・サンピエールによる王座統一戦でしょう。 UFC 79での激闘から約半年、両雄の再戦は世界中の格闘技ファンを熱狂させました。試合はサンピエールの圧倒的な勝利で幕を閉じ、見事ボディへの膝蹴りでTKO勝ちを収め、第8代UFC世界ウェルター級王者に輝きました。この勝利により、サンピエールはウェルター級の絶対王者としての地位を確固たるものとしました。

この大会では、のちにUFCヘビー級王者となるケイン・ヴェラスケスがUFCデビューを果たしたことも特筆すべき点です。ヴェラスケスは、ブラッド・モリスを相手に圧巻のパフォーマンスを見せ、TKO勝利を収めました。この勝利は、彼のUFCでの将来を予感させるものでした。

その他の注目カード

メインイベント以外にも、多くの激しい試合が繰り広げられました。プレリミナリーカードでは、ジョナサン・グレと弘中邦佳による打撃戦がファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれ、観客を沸かせました。また、ジェイソン・マクドナルドの鮮やかな肘打ちによるTKO勝利はノックアウト・オブ・ザ・ナイトに輝き、デミアン・マイアの三角絞めによる一本勝ちがサブミッション・オブ・ザ・ナイトに選ばれました。これらの試合は、大会全体を盛り上げる上で大きな役割を果たしました。

メインカードでは、マック・ダンジグ、マイケル・ビスピン、ネイサン・クォーリー、リッチ・フランクリンなどが勝利を収め、それぞれが自身のキャリアを積み重ねていきました。これらの選手たちは、後のUFCシーンを語る上で欠かせない存在となっています。

大会結果の詳細

以下に、UFC 83の全試合結果を詳細に示します。

プレリミナリィカード

第1試合：○ ジョナサン・グレ vs × 弘中邦佳 (2R 2:07 TKO)
第2試合：○ ケイン・ヴェラスケス vs × ブラッド・モリス (1R 2:10 TKO)
第3試合：○ リッチ・クレメンティ vs × サム・スタウト (判定2-1)
第4試合：○ デミアン・マイア vs × エド・ハーマン (2R 2:27 TKO)
第5試合：○ ジェイソン・デイ vs × アラン・ベルチャー (1R 3:58 TKO)
第6試合：○ ジェイソン・マクドナルド vs × ジョー・ドークセン (2R 0:54 TKO)

メインカード

第7試合：○ マック・ダンジグ vs × マーク・ボーチェック (3R 3:48 チョークスリーパー)
第8試合：○ マイケル・ビスピン vs × チャールズ・マッカーシー (1R終了時 TKO)
第9試合：○ ネイサン・クォーリー vs × カリブ・スターンズ (判定3-0)
第10試合：○ リッチ・フランクリン vs × トラヴィス・ルター (2R 3:01 TKO)
第11試合：○ ジョルジュ・サンピエール vs × マット・セラ (2R 4:45 TKO) ※サンピエールが王座獲得

各賞

ファイト・オブ・ザ・ナイト：ジョナサン・グレ vs 弘中邦佳
ノックアウト・オブ・ザ・ナイト：ジェイソン・マクドナルド
サブミッション・オブ・ザ・ナイト：デミアン・マイア

各受賞選手には75,000ドルのボーナスが授与されました。

UFC 83は、カナダにおけるUFCの歴史の始まりであり、多くの記憶に残る試合が展開された大会として、UFCの歴史に刻まれています。

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