リッチ・フランクリン

リッチ・フランクリン：数学教師からUFCのレジェンドへ

リッチ・フランクリン（Rich Franklin、1974年10月5日生まれ）は、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ出身の元総合格闘家です。Evolve MMAに所属し、元UFC世界ミドル級王者としてその名を轟かせました。2019年にはUFC殿堂入りを果たし、現在はシンガポールを拠点とする格闘技団体ONE Championshipの副社長を務めています。彼の格闘技キャリアは、沖縄空手から始まり、ブラジリアン柔術、ムエタイ、ボクシング、そして学生時代のフリースタイルレスリングと多岐にわたります。シンシナティ大学では教育学修士号と数学学士号を取得しており、プロの総合格闘家となる前は、高校で数学教師をしていました。

格闘技キャリアの始まり

1999年6月19日に総合格闘家としてデビューしたフランクリンは、2002年にはビジネスパートナーと共にスポーツアパレルブランド「アメリカンファイター」を立ち上げ、成功を収めました（2012年にアフレクションクロージングに売却）。

UFCでの活躍

2003年4月25日、UFC 42でエヴァン・タナーとの対戦でUFCデビューを果たし、1ラウンドTKO勝利を飾りました。しかし、同年12月31日にはINOKI BOM-BA-YE 2003でリョート・マチダに2ラウンドKO負けを喫し、キャリア初の黒星を経験しました。2005年4月9日には、The Ultimate Fighter 1 Finaleでケン・シャムロックに1ラウンドTKO勝利を収め、勢いを取り戻しました。

UFC世界ミドル級王座獲得

2005年6月4日、UFC 53でミドル級に転向し、UFC世界ミドル級王座をかけてエヴァン・タナーと再戦。4ラウンドTKO勝利で王座を奪取しました。その後、リアリティ番組「The Ultimate Fighter 2」ではマット・ヒューズと共にコーチを務めました。同年11月19日にはUFC 56でネイサン・クォーリーを1ラウンドKOで下し、初防衛に成功。2006年3月4日にはUFC 58でデビッド・ロワゾーに判定勝利し、2度目の防衛を果たしましたが、試合中に左手を骨折し、手術と6ヶ月の出場停止を余儀なくされました。

王座陥落とその後

2006年10月14日、UFC 64でアンデウソン・シウバに1ラウンドKO負けを喫し、王座から陥落しました。その後、2007年6月16日に岡見勇信との試合に勝利し、シウバへの挑戦権を得ますが、同年10月20日の再戦では2ラウンドTKO負けを喫し、王座奪還には至りませんでした。

その後、ライトヘビー級に転向し、2008年9月6日にマット・ハミルに3ラウンドTKO勝利を収めました。2009年1月17日にはダン・ヘンダーソンに判定負けを喫しましたが、同年6月13日にはヴァンダレイ・シウバに判定勝利し、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞しました。2009年9月19日にはビクトー・ベウフォートに1ラウンドTKO負けを喫し、2010年6月12日にはチャック・リデルに1ラウンドKO勝利し、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞しました。その後、2011年2月5日にはフォレスト・グリフィンに判定負け、2012年6月23日にはヴァンダレイ・シウバに判定勝利（ファイト・オブ・ザ・ナイト受賞）を収めました。2012年11月10日にはカン・リーに1ラウンドKO負けを喫しました。

引退とその後

2014年5月28日には総合格闘技団体「ONE FC」の副社長に就任し、2015年9月28日に現役引退を正式に発表しました。2019年4月13日には、UFC 236でUFC殿堂入りを果たしました。

人物とエピソード

フランクリンは地元シンシナティで非常に人気があり、2月21日が「リッチ・フランクリンの日」として制定されています。実弟のグレッグ・フランクリンは総合格闘技のレフェリーを務めています。

戦績と獲得タイトル

フランクリンはプロ総合格闘技で数々の試合を経験し、IFC全米ライトヘビー級王座（2001年）と第4代UFC世界ミドル級王座（2005年）を獲得しました。また、UFCファイト・オブ・ザ・ナイトを2回、UFCノックアウト・オブ・ザ・ナイトを1回受賞しています。さらに、ブラジリアン柔術黒帯の資格も保持しています。

その他の活動

格闘技以外にも、いくつかの映画に出演しており、その活躍は多岐にわたります。

リッチ・フランクリンは、その卓越した格闘スキルと知性、そして人間性で多くのファンを魅了し、総合格闘技界に多大な影響を与えた人物と言えるでしょう。

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