UFJ信託銀行

UFJ信託銀行株式会社の歴史と合併

概要

UFJ信託銀行株式会社は、2005年9月30日までUFJホールディングス傘下に存在していた信託銀行である。この銀行は1959年に設立され、当初は大蔵省の信託分離政策に基づいて、三和銀行と神戸銀行（現在の三井住友銀行）の信託部門、さらに野村證券の証券代行業務および投資管理業務部門を承継して東洋信託銀行としてスタートした。設立当初は専業信託の中で資金量の面では下位に位置していたが、非財閥系の信託銀行としての地位を確立し、特に証券代行業務や資産管理において業界内で高い評価を得ていた。また、年金資産運用においてもアセットアロケーションに関するスキルが高く、業界での存在感を示していた。

三菱信託銀行との合併

2004年、UFJホールディングスは大幅な赤字を計上し、UFJ信託銀行を住友信託銀行に売却する方針を発表した。しかし、同年の7月14日、UFJHDは三菱東京フィナンシャル・グループ（MTFG）との経営統合を申し入れ、住友信託への売却を取り消した。その結果、2005年 10月1日には新たに設立された三菱UFJフィナンシャルグループ（MUFG）に所属する形で三菱信託銀行と合併し、UFJ信託銀行は「三菱UFJ信託銀行」として新たなスタートを切ることとなった。

沿革

- 2001年 4月2日: 東洋信託銀行は三和銀行と東海銀行との株式移転を経て、UFJホールディングスの完全子会社となる。
- 2001年 5月: 東洋信託銀行が東海信託銀行の全株式を東海銀行から譲り受ける。
- 2001年 7月1日: 東洋信託銀行は東海信託銀行を合併。
- 2002年 1月15日: 商号をUFJ信託銀行株式会社に変更。
- 2004年 5月21日: 住友信託銀行への売却を発表。
- 2004年 7月14日: 住友信託銀行への売却を白紙撤回し、UFJHDと三菱東京フィナンシャル・グループの経営統合報道がなされる。
- 2004年 8月12日: UFJHDとMTFGは、2005年10月に経営統合し三菱UFJフィナンシャルグループを発足する合意に達する。
- 2005年 10月1日: 三菱信託銀行と合併し、三菱UFJ信託銀行が誕生。

このようにUFJ信託銀行は、設立から合併に至るまでの過程で、業界内での地位を確立し、他の金融機関との連携を通じて信託業務の発展に寄与してきた。その存在は金融界において重要な位置を占めており、現在の三菱UFJ信託銀行としてもその伝統と実績が引き継がれている。

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