UHF局

UHF局の概要

UHF局（ユーエイチエフきょく）とは、極超短波（UHF）を用いて運営される無線局のことを指します。日本においては、主にテレビ放送や携帯電話などの通信に広く使用されています。UHFの特性を活かして、地域に密着した放送サービスを展開することができます。

UHFの主な用途

放送におけるUHF

日本のテレビジョン放送においてUHFは主要な周波数帯の一つです。特にアナログ放送時代には、親局がUHFを使用する放送局は「UHF放送局」や「U局」と称されることがありました。UHFの導入は、放送局が増加しチャンネル数が不足する中で、定期的に行われる調整によって実現されました。

アナログ放送が開始された当初は、主にVHFが使用されていましたが、UHFも必要とされるようになりました。地域内でのアナログ放送は、ひとつの方法としてケーブルテレビでVHFチャンネルに変換されることがありました。

関東や近畿地方では、「UHF」と聞くと、一般的に独立している放送局を指すことが多く、その結果UHFという言葉には狭い地域を対象にした放送というイメージが強い傾向があります。しかし実際には親局がUHFでも、広域放送を行う局も存在します。

また、UHF波はVHF波に比べて波長が短く、回折しにくい特徴があるため、それによって電波の届く範囲が異なります。同じ出力の場合、UHF局はVHF局よりも電波の到達範囲が狭くなるのが常です。例を挙げると、中京テレビの親局である東山タワーは30kWという出力を持っていますが、地域内のVHF親局は10kWであり、比較するとUHFはより強力な出力を持つことがあるのです。

日本放送協会とUHF

日本放送協会（NHK）においても、最初はVHF親局が存在していましたが、後にUHF形式の県域局が設立され、一部の既存のVHF局がUHFの中継局となることもありました。このように、放送の設備は状況に応じて柔軟に対応しています。

一般放送事業者

一般放送事業者、すなわち特定地上基幹放送事業者は1968年以降、親局にUHFを用いるようになりました。現在では、日本には79の一般放送事業者が存在し、これらの多くがテレビ放送を専門に取り扱っています。更に、これらの親局には、中継局の一部でVHFも使用されている例があるものの、全体としてはUHFが主流となっています。

デジタル放送時代のUHF

地上デジタルテレビ放送では、全局がUHF帯、具体的には13チャンネルから52チャンネルを利用しています。このため、かつてアナログで使用されていたVHF帯は他の用途に転用されることが決まっており、今後の放送では超短波やFM補完中継局、移動受信用地上放送が新たな形態として展開されることになるでしょう。

結論

UHF局は、日本の通信やテレビ放送において重要な役割を果たしており、その多様な運用形態や歴史的背景は、現代のメディア環境においても非常に関連性があります。技術革新の進展により、放送の在り方も変化し続けていますが、UHFの持つ特性は今後も重要な要素となるでしょう。

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