UNDER THE ROSE 〜B-sides & Rarities 2005-2015〜

山崎まさよし氏にとって通算6枚目のベスト・アルバムとなる『UNDER THE ROSE ～B-sides & Rarities 2005-2015～』（アンダー・ザ・ローズ ビーサイズ・アンド・レアリティーズ 2005-2015）は、2015年8月19日にAugument Recordsよりリリースされました。規格品番はXNAU-00014となっています。

このアルバムは、同日発売されたもう一枚のベスト・アルバム『ROSE PERIOD 〜the BEST 2005-2015〜』と対をなす位置づけで制作されました。『ROSE PERIOD』が、2005年から2015年までの期間における代表的なシングル曲やアルバム収録曲といった、いわば「表」の楽曲を集めた作品であるのに対し、『UNDER THE ROSE』は、通常盤のシングルには収録されないカップリング曲（B面曲）や、他の媒体でしか発表されていなかった音源など、よりレアな楽曲を中心に構成されています。

このような企画コンセプトは、過去にも山崎まさよし氏の作品で見られます。2005年にリリースされた、それまでの代表曲を網羅したベスト・アルバム『BLUE PERIOD』に対し、同時期に発売された『OUT OF THE BLUE』が、シングルB面曲や未発表曲などを集めたコレクションとして機能していました。本作『UNDER THE ROSE』は、まさにその『OUT OF THE BLUE』が担っていた役割を、2005年から2015年という新たな期間で引き継いだ作品と言えます。

本作に収録されている楽曲は多岐にわたります。主に、シングルのカップリングとしてのみ発表されていた楽曲が多くを占めています。これらの曲は、A面曲とは異なるサウンドアプローチや歌詞の世界観を持つことが多く、アーティストの多様な音楽性を知る上で非常に重要な位置を占めています。また、当時の音楽配信サービスでのみリリースされ、CDなどのフィジカルな形態ではこれまで手に入りづらかった楽曲も収録されています。さらに、他のアーティストやプロジェクトのために山崎氏が書き下ろした提供楽曲を、彼自身が改めて演奏し歌唱したセルフカバーバージョンも含まれています。これにより、提供者自身の解釈による貴重な音源を楽しむことができます。

アルバムタイトルに冠された「B-sides & Rarities」という言葉が示す通り、本作は文字通り、ファンにとって普段耳にする機会の少ない隠れた名曲や貴重なテイクが網羅された、まさに「レアリティーズ」と呼ぶにふさわしい内容となっています。これらの楽曲を一枚に集めることで、2005年から2015年という期間における山崎まさよしの創作活動の幅広さ、そしてシングルA面曲だけでは捉えきれない奥深い音楽世界に触れることができます。このアルバムは、単なるベスト盤の補完というだけでなく、アーティストのキャリアにおける特定の期間を、これまでとは異なる角度から振り返るための重要な作品と言えるでしょう。

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