USアレッツォ

SSアレッツォ：歴史と変遷を辿るイタリアの古豪サッカークラブ

SSアレッツォ（Società Sportiva Arezzo S.r.l.）は、イタリア・トスカーナ州のアレッツォを本拠地とするサッカークラブです。かつてはUSアレッツォ（Unione Sportiva Arezzo）として知られていました。2021-22シーズンはセリエDに所属しています。

創設と初期の歩み

1923年、クラブはユヴェントスFC アレッツォ（Juventus Football Club Arezzo）として産声を上げました。これは、当時イタリアで圧倒的な強さを誇っていた名門ユヴェントスにあやかったものです。1930年には、USアレッツォ（Unione Sportiva Arezzo）と改称し、新たなスタートを切りました。

創設から長らく、クラブは地域リーグからセリエCレベルのカテゴリーでの戦いが続きました。しかし、1966-67シーズンには念願のセリエB初昇格を果たし、クラブの歴史に新たな1ページを刻みました。その後も、セリエBとセリエC（後にC1）を行き来するシーズンが続きましたが、1983-84シーズンにはセリエA昇格争いに絡むなど、クラブの歴史の中で最も輝かしい時期を迎えました。しかし、最終的に昇格ラインに勝ち点5及ばず、悲願のトップリーグ昇格はなりませんでした。

経営破綻と再出発

1988年にセリエC1へ降格すると、1993年にはクラブは経営破綻に見舞われ、解散を余儀なくされました。その後、ACアレッツォ（Associazione Calcio Arezzo）としてアマチュアのセリエDから再出発することになりました。厳しい状況からの再スタートでしたが、1995-96シーズンにセルセ・コズミ監督が就任すると、チームは目覚ましい成長を遂げます。コズミ監督の指導の下、チームはセリエC2（1996年）、C1（1998年）と順調に昇格を果たし、かつての輝きを取り戻しつつありました。

コズミ監督は2000年にセリエA・ACペルージャの監督に引き抜かれましたが、チームは勢いを失わず、2004年にはセリエBへの復帰を果たしました。セリエBには3シーズン留まったものの、2009-10シーズンには再び経営破綻に見舞われ、またもやセリエDからの再スタートを強いられることとなりました。この際、新チームはASDアレッツォ（Associazione Sportiva Dilettantistica Atletico Arezzo）と名乗っていましたが、2012年7月にはUSアレッツォ（Unione Sportiva Arezzo）に改称し、伝統を重んじる姿勢を示しました。

タイトル

SSアレッツォは、これまでに以下のタイトルを獲得しています。

国内タイトル
コッパ・イタリア・セミプロフェッシオニスティ（現セリエC）：1回（1980-81）
スーペルコッパ・ディ・レガ・ディ・セリエC：1回（2003-04）

国際タイトル
なし

過去の成績

SSアレッツォは、過去にセリエA昇格を争ったこともありますが、トップリーグへの昇格は未だ実現していません。しかし、セリエBでは一定の成績を残しており、セリエCやセリエDでは優勝や昇格を経験しています。

歴代監督

SSアレッツォには、以下のような著名な監督が在籍していました。

セルセ・コズミ（1995-2000）
パスクアーレ・マリーノ（2004-2005）
マルコ・タルデッリ（2005）
アントニオ・コンテ（2006-2007）
アベル・バルボ（2010-2011, 2012）
エツィオ・カプアーノ（2014–2016）
アレッサンドロ・ポテンツァ（2020）
アンドレア・カンプローネ（2020-2021）
ロベルト・ステッローネ（2021-）

歴代所属選手

SSアレッツォには、以下のような著名な選手が所属していました。

GK
フェルナンド・オルシ（1985-1989）
フランチェスコ・ベヌッシ（2003）

DF
アメデオ・カルボーニ（1983-1986）
ステファノ・コラントゥオーノ（1984-1985）
マヌエル・パスクアル（2002-2005）
モレノ・トリチェッリ（2004-2005）
ルカ・アントニーニ（2005-2006）
ダニエレ・カペッリ（2006-2007）
アンドレア・ラノッキア（2006-2008）

MF
アドリアン・リッキウティ（2000-2002）
クリスティアン・ライモンディ（2005-2006）
アーメド・アピマー・バルッソ（2015）

FW
マリオ・フリック（2000-2001）
アントニオ・フローロ・フローレス（2005-2007）

まとめ

SSアレッツォは、幾度もの経営破綻を乗り越え、地域に根ざした活動を続けるクラブです。セリエA昇格は果たせていませんが、その歴史の中で数々の名選手、名監督を輩出してきました。今後の活躍にも目が離せません。

外部リンク

公式サイト

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