アンドレア・ラノッキア

アンドレア・ラノッキアは、1988年2月16日にイタリアのアッシジで生まれた元プロサッカー選手です。主にセンターバックとして活躍し、その長身を生かした空中戦の強さと、足元の技術の高さを兼ね備えていました。

キャリア初期

ラノッキアは、ACバスティーア1924でサッカーキャリアをスタートさせ、1998年にペルージャ・カルチョへ移籍しました。その後、ペルージャの破産により2004年にUSアレッツォへ移籍。2005-06シーズンはユースチームでプレーし、翌シーズンにはアントニオ・コンテ監督の下でトップチームデビューを果たしました。しかし、チームはセリエC1へ降格しました。

バーリでの飛躍

2008年8月、ジェノアCFCが共同保有権を取得し、セリエBのASバーリへレンタル移籍。2009年夏にはジェノアが共同保有権を買い取り、2009-10シーズンもバーリでプレーしました。レオナルド・ボヌッチとの強固なディフェンスラインは注目を集め、イタリア代表入りも期待されました。しかし、2010年1月に膝を負傷し、2010 FIFAワールドカップへの出場は叶いませんでした。また、2008-09シーズンの試合における八百長疑惑で事情聴取も受けています。

インテルでの挑戦

2010年夏、ジェノアに復帰後、インテルが共同保有権を取得し、5年契約を締結。当初はジェノアでプレーする予定でしたが、ワルテル・サムエルの負傷により、2010年12月にインテルへ完全移籍しました。2011年1月9日のカルチョ・カターニア戦でインテルデビューを果たし、すぐさまレギュラーに定着。2月19日のカリアリ戦では初得点を記録しました。2011-12シーズンからは、マルコ・マテラッツィの背番号23を受け継ぎましたが、怪我の影響で不安定なパフォーマンスが続きました。

2014-15シーズンにはハビエル・サネッティの後を継いでキャプテンに就任しましたが、その後はマウロ・イカルディにキャプテンマークを譲り、出場機会も減少。2015-16シーズンは、ロベルト・マンチーニ監督の下で途中出場要員となり、出場時間は限られました。

レンタル移籍とインテル復帰

2016年1月、出場機会を求めてUCサンプドリアへ半年間のレンタル移籍。加入当初はミスもありましたが、最終的にはポジションを獲得し、13試合に出場しました。2017年1月には、プレミアリーグのハル・シティAFCへレンタル移籍し、初の国外移籍を経験。マンチェスター・ユナイテッドFC戦でプレミアリーグデビューを果たし、リヴァプールFC戦ではアシストも記録しました。

2017年7月にインテルへ復帰。当初は退団を希望しましたが、ルチアーノ・スパレッティ監督の就任により残留を決意。ミランダの負傷離脱もあり、出場機会が増加し、2011-12シーズン以来のUEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献しました。2019年4月にはインテルとの契約を2021年まで延長。アントニオ・コンテ監督が就任したことで、プロとしての最初の指導を受けた恩師との再会を果たしました。2020年2月にはヨーロッパリーグのルドゴレツ戦でキャプテンとして出場し、インテルでの200試合出場を達成。2020-21シーズンには、セリエA優勝を経験しました。

現役引退

2022年6月、セリエAに昇格したACモンツァに2年契約で加入しましたが、8月に腓骨を骨折し、契約を解除。その後、自身のSNSで現役引退を発表しました。

代表歴

ラノッキアは、U-20、U-21イタリア代表にも選出され、北京オリンピックの候補にも挙がりました。2010年11月には、ルーマニアとの親善試合でA代表デビュー。EURO2012では、怪我の影響でメンバーから外れ、本大会出場は叶いませんでした。

プレースタイル

身長2m近い長身を生かした空中戦を得意とし、スピードと足元の技術も兼ね備えていました。アレッサンドロ・ネスタの後継者としても期待され、ネスタ本人からも認められていました。

タイトル

セリエA：1回（2020-21）
コッパ・イタリア：2回（2010-11, 2021-22）
スーペルコッパ・イタリアーナ：1回（2021-22）
セリエB：1回（2008-09）

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