Uniform Office Format

Uniform Office Format（UOF）は、中華人民共和国で開発されたオフィススイート向けのオープン標準規格です。この規格は、ワードプロセッサ、プレゼンテーション、表計算といったオフィスソフトウェアの主要なモジュールを対象としたファイル形式を定めています。

UOFの大きな特徴の一つは、そのオープンな性質です。規格策定のプロセスは公開されており、誰でも自由に利用することができます。文書ファイルはXMLを用いて記述されるため、構造化されたデータを取り扱いやすく、他のシステムとの連携も容易です。この点は、OpenDocument Format（ODF）やOffice Open XML（OOXML）といった他のオープンな文書形式と共通しています。

UOFの開発は2002年1月に始まり、2005年12月には最初のドラフトが公開されました。その後、2007年4月には中国国家標準（GB/T 20916-2007）として正式に認定されています。この標準化により、UOFは中国国内でのオフィス文書の互換性と利用促進に貢献しています。

ODFおよびOOXMLとの相互運用

UOFは、他の主要なオフィス文書形式であるODFおよびOOXMLとの相互運用性も考慮されています。具体的には、以下の変換ツールが提供されています。

ODF-UOF Converter: ODF形式のファイルをUOF形式に、またはその逆に変換するためのツールです。北京大学のOpen Standard Labによって2005年11月から2006年10月にかけて開発され、LGPL（GNU Lesser General Public License）の下で提供されています。
UOF OpenXML Translator: OOXML形式のファイルをUOF形式に、またはその逆に変換するためのツールです。北京航空航天大学とマイクロソフトを中心とするチームによって開発され、修正BSDライセンスで提供されています。

これらの変換ツールにより、異なるファイル形式間で文書を共有したり、編集したりすることが可能になり、UOFの利用範囲が広がっています。

UOFとODFの統合の可能性

2007年4月には、中国商務部、中国国家知識産権局、サン・マイクロシステムズの招集により、北京で「WTO IPRs Issues in Standardization」という会議が開催されました。この会議において、サン・マイクロシステムズの会長であるスコット・マクネリは、ODFと中国のUOFを統合する必要性を提唱しました。彼の主張は、グローバルな文書形式の互換性を高め、ユーザーの利便性を向上させるという観点からのものでした。

しかし、UOFとODFはどちらもオープンな規格であるものの、文書の記述方法には根本的な違いがあります。そのため、両者を完全に統合するには高度な技術的なアプローチが必要になると考えられています。詳細は、BetanewsとIP-Watchの記事で報じられています。

関連情報

OpenDocument
オフィス文書のためのオープンなファイル形式。
Office Open XML
マイクロソフトが開発したオフィス文書のためのXMLベースのファイル形式。

外部リンク

Another Open Document Format – From China
More on China's Uniform Office Format
* RedOffice/OpenOffice in China（35枚目のスライド）

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