Unreal (flumpoolのアルバム)

flumpoolの『Unreal』は、2008年11月19日にリリースされた、彼らにとってメジャーデビュー後初のCD作品となるミニアルバムです。

タイトル『Unreal』には、「非現実」という意味に加え、「あり得ないほど素晴らしい」という想いが込められています。インディーズ時代の人気曲「labo」や、メジャーデビュー配信限定シングル「花になれ」、そして本作の先行配信シングル「Over the rain 〜ひかりの橋〜」に加え、未発表の新曲やインストゥルメンタルなど、全10曲が収録されています。

オリコンチャートでは初登場2位を記録し、自身初のTOP10入りを果たしました。さらに、同チャートの新人アーティスト部門では年間1位を獲得。2008年にデビューした新人歌手・バンドのアルバムの中で、唯一初動売上が10万枚を突破し、バンドによるデビューアルバムとしては、Aqua Timez|Aqua_Timezの『空いっぱいに奏でる祈り』以来、2年9ヶ月ぶりのTOP3入りという快挙を成し遂げました。

このアルバムは、特殊スリーブケース仕様で、メンバーがフルヌード（ドール加工）を披露した衝撃的なジャケット写真も話題となりました。これは、メジャーデビューしたばかりの彼らが「生まれたままの状態」で、見た目だけでは分からない感情や想いを表現したいという意向から、メンバーとプランナーが協議を重ねて決定したものです。

初回プレス盤には、48ページオールカラーの写真集『Over the rain 〜ひかりの橋〜』が特典として付属。また、タワーレコードとTSUTAYAでは予約受注生産分のみ、「labo」のPVを収めたDVDが購入特典として提供されました。

さらに、メジャーデビュー日の10月1日から10月27日までの期間限定で、全国のauショップにて1万枚限定のオリジナルパッケージが販売されました。これは、KDDIがサービスを開始して以来初の試みで、インディーズレーベルantworkからの発売となりました。このauショップ限定盤には、楽曲「花になれ」をモチーフにした短編映画『エスケイプ』で使用されたflumpool限定バージョンのリスモフィギュアストラップが同梱され、購入者は期間限定でスペシャルオリジナル待受画像をダウンロードできる特典も付いていました。

しかし、一部店舗ではauショップ限定販売パッケージの受け渡しが一般発売よりも1週間早く開始されたり、ブックレット上の「春風」の歌詞に誤記があったりするなどの不手際があり、公式サイト上で謝罪が行われました。

アルバムのキャンペーンとして、タワーレコードとTSUTAYAの各店舗では購入者を対象に、サイン入りブックレットが当たる店頭抽選会が開催されました。また、10月21日にはテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』に出演し、「Over the rain 〜ひかりの橋〜」を演奏しました。アルバム初収録楽曲の着うたは当初配信されていませんでしたが、リクエストを受け、12月1日から携帯音楽コンテンツ配信サイト『レコード会社直営♪』にて「春風」の配信が開始され、その後他の2曲も順次配信されました。

収録曲は以下の通りです。

1. 花になれ
2. 春風
3. Over the rain 〜ひかりの橋〜
4. 388859
5. Hello
6. labo
7. LOST
8. 未来
9. 花になれ instrumental
10. Over the rain 〜ひかりの橋〜 instrumental

特に「春風」はファンからの着うた配信リクエストが多く、12月24日からはスペシャルフラッシュ待受画像を期間限定特典とした着うたフルの配信が開始されました。また、アルバム初収録の楽曲の中では唯一PVが制作され、アルバム発売後の2009年1月1日より公開されました。

『Unreal』は、flumpoolの新たなスタートを飾る、意欲的な作品と言えるでしょう。

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