VAIO (企業)

VAIO株式会社の概要

VAIO株式会社（VAIO Corporation）は、長野県安曇野市に本社を置く日本の電機メーカーで、主にパソコンの製造と販売を手掛けています。2014年に設立され、ソニーが展開していた「VAIO」ブランドを引き継いで事業を展開しています。特に、法人向けのパソコンに力を入れることで、事業基盤を固めています。

設立の背景

VAIOは、1996年にソニーから始まり、17年以上にわたり国産パソコンブランドとしての地位を確立しました。しかし、2005年には収益改善が困難な製品群とされ、事業再編の動きが始まりました。2014年に日本産業パートナーズ（JIP）に譲渡され、新たにVAIO株式会社が設立されました。プライベートブランドとしての展開を続けるため、主に国内市場向けに製品開発を進めています。

主要な事業内容

VAIO株式会社は、個人向け、法人向けのパソコンを製造・販売しています。設立当初からソニーマーケティングと提携しており、直販サイトや大型家電量販店を通じて製品を提供しています。特に「安曇野FINISH」と銘打たれた品質確保への取り組みで、全ての生産分には手押しでスタンプが押されたメッセージカードが封入されています。

近年は、企業向けパソコンが事業の中心として位置付けられ、全体の約四分の三を占めています。また、商品開発のスピードと技術者が営業を理解するという点が強みとされています。

重要な沿革

2014年

• - 7月1日：VAIO株式会社が正式に設立され、地元の長野テクノロジーサイトを本社としました。製品は主にノートパソコンであり、国内向けに特化しています。
• - 12月：日本通信と協業し、スマートフォン事業への進出を発表。これにより新たな市場開拓を模索しました。

2015年〜2019年

• - 2015年には、個人向けと法人向けの直営オンラインストアを開設し、販売戦略を強化しました。以後も国外市場への進出を模索し、海外販路の拡大に取り組みました。
• - 2017年には営業黒字を達成し、事業の基盤が強化されました。

2020年以降

• - 代表取締役に山野正樹が就任後、事業転換が行われ、企業向けパソコンが中心事業として尻上がりに成長を見せました。また、ドローン事業への進出を含む新規事業にも挑戦しながら、さらなる成長を目指しています。

主要製品

VAIOブランドとして提供される主な商品は、パーソナルコンピュータを中心に、法人向けコンピュータ及びスマートフォンなど多岐に渡ります。VAIO Phoneシリーズなどのスマートフォンも展開されています。

今後の展望

2023年夏には東京開発センターを設立し、積極的な人材採用を進めています。PC市場の復調を見越したエンジニアの採用は、技術力のさらなる向上を目指す重要なステップと位置付けられています。また、VAIOは技術者と営業の距離を縮めて、顧客ニーズに柔軟に対応する企業を目指しています。これからのVAIO株式会社は、変化の激しい市場環境の中で、技術力とマーケティング戦略を生かして、新たな成長を遂げることが期待されています。

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