VK 1602 レオパルト

VK 1602 レオパルト

VK 1602 レオパルトは、第二次世界大戦期間中にドイツで開発が計画された偵察用軽戦車です。この戦車の設計は1941年に始まり、II号戦車系列に基づく16トン級の軽戦車として構想されました。当初、MIAG社が車体部分を設計し、砲塔はダイムラー・ベンツ社が担当することとなりました。ただし、1943年4月からの量産が予定されていたものの、試作車が完成する前にプロジェクトは中止されることとなりました。

VK 1602の特筆すべき点は、その装甲設計にあります。従来のII号戦車系とは異なり、V号戦車パンターの技術を取り入れた傾斜装甲板が組み合わされ、避弾経始性能を向上させています。この軽戦車は重量が21.9トンと、軽戦車としては比較的重い部類に入りますが、550馬力の高出力エンジンと350mmの幅広い履帯のおかげで、地面が整地された状況下では最大で60km/hの速度を出すことが可能でした。

サスペンションシステムも進化しており、II号戦車のリーフスプリング方式から、II号戦車L型ルクスと同様のダブルトーションバー方式に変更されています。これにより、走行性能が向上し、様々な地形においても戦闘が可能な設計となっていました。

武装面では、VK 1602は砲塔に60口径の5cm KwK39/1戦車砲を装備し、同軸機銃として7.92mmのMG42機関銃も搭載しています。興味深いことに、この砲塔はVK 1602の開発中止後に、後の8輪重装甲偵察車であるSd.Kfz.234/2

もう一度検索