WEC-JAPAN

WEC-JAPAN: 日本のモータースポーツの歴史

WEC-JAPAN（ウェック・ジャパン）は、1982年から1988年まで富士スピードウェイで開催されていた耐久レースで、世界耐久選手権の一環を担っていました。この大会は、1986年に名称が世界スポーツプロトタイプカー選手権（WSPC）に変更されるまで、その名で知られ、多くのモータースポーツファンに親しまれていました。

参加者と初期の歴史

1982年には、グループC規定が導入された年であり、これがWEC-JAPANの始まりでした。この年、日本では1977年のF1日本グランプリ以来、5年ぶりに国際的な選手権レースが行われることとなり、特に日本国外からはポルシェやランチャのワークスチームが参加しました。日本サイドでは、トヨタが開発した国産初のグループCカーであるトムス童夢・セリカCがレースに出場しました。このような参加者の多様性が、このイベントを特別なものにしました。

本格的なモータースポーツ活動への道

1983年からは全日本耐久選手権（後のJSPC）がスタートし、その影響もあり、トヨタや日産は本格的にモータースポーツ活動を再開しました。WEC-JAPANは、彼らの活動にとっての大きな目標の一つとなり、これによって日本国内でのモータースポーツの普及が進むこととなります。

レース形式の変遷

WEC-JAPANは初年度の1982年には6時間レースとしてスタートしましたが、1983年以降は1000kmに拡大されて開催されることとなりました。しかし、1983年には事故、1985年には悪天候が影響し、レース距離が短縮されるなどのトラブルも発生しました。それでも、観客にとっては thrilling な時間を提供し、多くの期待と興奮が集まっていました。

重要な成果

この大会では、日本人選手と国産エンジン搭載車による初の優勝がマーチ・85G/日産の星野一義により達成されたのが1985年のことです。また、1987年にはマーチ・86G/日産の和田孝夫選手が初めてポールポジションを獲得しました。これらの成果は、国内外での日本のモータースポーツの地位を確立する一助となりました。

WECからWSPCへ

WEC-JAPANの名称は1986年に世界選手権がWECからWSPCへと改称された際も継続され、多くのファンに親しむ存在であり続けました。しかし、1989年にはWSPCが鈴鹿で開催されるようになり、WEC-JAPANはその歴史に幕を下ろします。これにより、新たな時代が始まることとなりました。

WEC-JAPANは、その多様な参加者と、国産カーの躍進を促したことにより、日本のモータースポーツ界に深い足跡を残しました。

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