WELCOME TO MY HOUSE (アルバム)

アルバム『WELCOME TO MY HOUSE』について

『WELCOME TO MY HOUSE』（ウェルカム トゥ マイ ハウス）は、チューリップが1977年8月5日にリリースした通算8枚目のスタジオアルバムです。この作品は、バンドの音楽的な進化を象徴する重要な一枚であり、ロックとポップスのバランスが見事に取れています。前作までは、英国的なロックスタイルを持ちながらも、日本特有の湿度感が醸し出されていましたが、本作ではアメリカンテイストの乾燥感も加わり、より幅広い音楽スタイルを展開しています。

アルバムの歌詞カードには、長谷川法世が手掛けたタイトルやイラストが収められており、彼とのコラボレーションが光ります。また、ジャケット写真は、活水女子大学12番校舎で撮影されたもので、シングルのジャケットとは異なるショットが使われています。この作品には、2000年にリリースされた『TULIP Anthology 1〜Rare Tracks〜』に収録された未発表曲『青春のエピローグ』や、アルバムにちなむ楽曲『未完ナンバー』が含まれています。

収録曲の紹介

アルバムは、全部で12曲が収録されており、各曲に個性的な特徴があります。

SIDE A

1. WELCOME TO MY HOUSE
作詞：Bert.T、作曲・ボーカル：財津和夫。この曲は、アルバムのプロローグとしてオルゴールの音から始まり、シングルバージョンとは異なります。2018年のツアーではオープニング曲としても用いられました。

2. 僕はライオン
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。シュープリームスの名曲を引用したサビが特徴的です。

3. 博多っ子純情
作詞：安部俊幸、作曲：姫野達也。博多の文化を反映した歌詞が人気で、ライブでも取り上げられることが多いです。

4. セクシー・ペティキュア
作詞・作曲・ボーカル：安部俊幸。ロック要素の強いアップテンポな曲で、安部がライブでメインボーカルを取るのは希少です。

5. 二人の道
作詞・作曲・ボーカル：姫野達也。次の曲にシームレスに繋がる構成が特徴的です。

6. 置いてきた日々
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。昔を懐かしむ内容で、再結成後のライブでも演奏されることがよくあります。

7. 遠い灯
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。

SIDE B

1. たしかな愛
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。壮大なストリングスと共に歌われるラブソングが際立っています。

2. 夏に別れを
作詞：安部俊幸・補作詞：財津和夫・吉田彰、作曲・ボーカル：安部俊幸。テレビ初披露ではトリを飾った楽曲です。

3. 新しい夜だから
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。シングルとしては弱いとの評価もありましたが、後の名曲制作のきっかけとなりました。

4. たった一度のドライバー
作詞・作曲・ボーカル：上田雅利。

5. ぼくが愛した犬 どんパ
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。財津が愛情を込めてつくった楽曲です。

6. 人生の始まり
作詞・作曲・ボーカル：財津和夫。財津の人生観が反映された力強い曲です。アレンジにおいても独特な音使いが見られ、最後には特別なオルゴールの音が流れます。

まとめ

『WELCOME TO MY HOUSE』は、チューリップの音楽的な中核を成す作品であり、多様な楽曲を通じて彼らの成長と変化を感じることができるアルバムです。その洗練された音楽性や歌詞の深さは、今なお多くのリスナーに愛されています。

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