WHILL

WHILL株式会社について

WHILL株式会社（ウィル）は、東京都品川区に本社を置き、免許が不要で簡単に利用できる近距離モビリティの開発と販売を行っています。ウィルを通じて、移動の楽しさを提供し、世界中の人々の生活を豊かにすることを目指しています。現在、約30カ国や地域でプロダクトとサービスを展開しており、特に車椅子ユーザーに向けた新しい移動手段として注目されています。

沿革と展開

WHILLの起源は2009年の秋にさかのぼります。当時、ソニーの車載カメラ開発部門で働いていた内藤淳平と、医療機器研究に従事していた福岡宗明が中心となり、エンジニア集団「Sunny Side Garage」を設立しました。その後、デザイナーの杉江理が加わったことで、WHILLの開発がスタート。2011年には東京モーターショーにコンセプトモデルを出展しました。

2012年5月にはWHILL株式会社が正式に設立され、次第にアメリカ市場に進出、世界的な展開を果たしました。2014年には初号機「WHILL Model A」を発表し、その後も「WHILL Model C」や「WHILL Model C2」といった新モデルを発表し続け、特に2020年に羽田空港で実用化した自動運転サービスは業界に革新をもたらしました。

WHILLの特徴とサービス

WHILLが提供する近距離モビリティは、「電動車椅子」という枠にとどまらず、より幅広いユーザーが利用できるよう再定義されています。老若男女問わず、免許返納後や旅行の際に使用できる便利なモビリティツールとして位置づけられており、近年では特に自転車の代替として汎用的に活用されています。

主力モデルの一つである「WHILL Model A」では、オムニ・ホイールを採用し最小回転半径を70cmに設定。加えて、iPhoneアプリでの遠隔操作も可能で、利便性を追求しています。一方、軽量コンパクトを実現した「WHILL Model F」は、旅行や出張向けのレンタルサービスも提供し、ニーズの多様性に対応しています。

自動運転技術の導入

WHILL社は、近距離モビリティ向けに自動運転及び衝突回避機能を搭載したモデルを開発し、空港や医療機関での活用が進んでいます。例えば、羽田空港や関西国際空港などで導入されており、長距離の歩行に不安を感じる方々のための移動インフラとして貢献しています。このような革新技術の導入により、WHILLは無人での返却など、未来のモビリティ社会への一歩を踏み出しています。

サービスの普及と今後の展望

WHILLは自動運転モデルの導入を進める中で、より多くの法人施設向けレンタル事業も展開しています。商業施設、観光地、アミューズメントパークなどでの利用が広がり、全国の様々な場所で一時的にウィルを利用できる「WHILL SPOT」が設置されています。こうした取り組みにより、移動手段に対する選択肢が増え、より多くの人々に便利で快適な移動体験を提供し続けています。

近い将来、WHILLは多様なモビリティサービスを通じて、インクルーシブでアクセスしやすい社会の実現に貢献することでしょう。

もう一度検索