WTFPL
WTFPL（Do What The Fuck You Want To Public License）は、その名の通り、非常に過激な表現を含むライセンスです。日本語に意訳するならば「どうとでも勝手にしやがれクソッタレ・公衆利用許諾(契約)書」といったところでしょう。しかし、その名前とは裏腹に、このライセンスはパブリックドメインとほぼ同等の自由な利用を認める、非常に寛容なライセンスとして知られています。
WTFPLは、2000年3月にBanlu Kemiyatornによって最初のバージョン1.0が作成され、Window Makerのアートワークに採用されました。その後、2004年にフランスのプログラマーであるサム・オセヴァールがバージョン2.0を作成しました。このライセンスの特徴は、ソフトウェアの再配布や改変を、どのようなライセンス条項の下でも許可するという点にあります。ライセンスを受け取る側は、「どうぞお好きなようにしやがれ」と言わんばかりの自由な利用を促されます。
このライセンスは、その過激な名前からは想像もできないかもしれませんが、フリーソフトウェア財団によってGPLと互換性のある自由ソフトウェアライセンスとして承認されています。つまり、見た目とは裏腹に、非常に真面目なライセンスなのです。
WTFPLのライセンス全文は非常に簡潔です。
バージョン2
バージョン1
ご覧の通り、非常に短い条文で、その自由さが際立っています。
WTFPLの名前からすると、採用例は少ないように思われがちですが、実際にはいくつかのソフトウェアやアートワークに採用されています。2011年3月時点で、自由ソフトウェアのインデックスサイトであるFreshmeatには、WTFPLを採用したソフトウェアやアートワークが20件登録されています。その中には、バージョン2.0を作成したサム・オセヴァール自身が作成したソフトウェアも含まれています。
また、OpenStreetMapプロジェクトのオンライン編集エディタであるPotlatchもWTFPLの条項に基づいてリリースされています。さらに、CSSフレームワークであるKrakenもかつてこのライセンスを採用していました。
ソフトウェア作者が自らの作品をパブリックドメインにしたいと考えても、多くの国では著作物を直接パブリックドメインにすることが法的に認められていません。例えば、ヨーロッパの国々や日本などがこれに該当します。このような場合、WTFPLは非常に有効な手段となります。
WTFPLは、パブリックドメインと実質的にほぼ同等の権利を付与します。そのため、パブリックドメインに作品をリリースする権利がない国であっても、WTFPLを採用することで、パブリックドメインと同等の自由な利用を保証できるのです。
WTFPLのように、パブリックドメインと同等の条件でライセンスを付与するライセンスやツールは他にも存在します。
NYSL
Unlicense
* CC0
これらのライセンスは、いずれも作者が著作物に対してライセンスを課すことで、その作品の利用をパブリックドメイン作品と同等に扱うことを認めています。
さらに、CrimethInc. N©! licenseというライセンスも存在します。これは「国家・政府・企業などの共同体」を除く、個人やグループに対してパブリックドメインと同等の権利を付与するライセンスです。アナキスト集団であるCrimethInc.によってリリースされ、反国家主義かつ反コーポラティズム的な性格を持つ「コピーレフト・アナキスト・ライセンス」と呼ばれています。
WTFPLは、その過激な名前とは裏腹に、パブリックドメインとほぼ同等の自由な利用を認める、非常に寛容なライセンスです。ソフトウェアやアートワークなど、さまざまな作品に適用でき、作者が著作権を放棄したい場合に有効な手段となります。もしあなたが自身の作品を完全に自由に利用してほしいと考えているなら、WTFPLは有力な選択肢の一つとなるでしょう。
概要
WTFPLは、2000年3月にBanlu Kemiyatornによって最初のバージョン1.0が作成され、Window Makerのアートワークに採用されました。その後、2004年にフランスのプログラマーであるサム・オセヴァールがバージョン2.0を作成しました。このライセンスの特徴は、ソフトウェアの再配布や改変を、どのようなライセンス条項の下でも許可するという点にあります。ライセンスを受け取る側は、「どうぞお好きなようにしやがれ」と言わんばかりの自由な利用を促されます。
このライセンスは、その過激な名前からは想像もできないかもしれませんが、フリーソフトウェア財団によってGPLと互換性のある自由ソフトウェアライセンスとして承認されています。つまり、見た目とは裏腹に、非常に真面目なライセンスなのです。
条文
WTFPLのライセンス全文は非常に簡潔です。
バージョン2
DO WHAT THE FUCK YOU WANT TO PUBLIC LICENSE
Version 2, December 2004
> Copyright (C) 2004 Sam Hocevar
> Everyone is permitted to copy and distribute verbatim or modified
copies of this license document, and changing it is allowed as long
as the name is changed.
> DO WHAT THE FUCK YOU WANT TO PUBLIC LICENSE
TERMS AND CONDITIONS FOR COPYING, DISTRIBUTION AND MODIFICATION
> 0. You just DO WHAT THE FUCK YOU WANT TO.
バージョン1
Permission to use, copy, modify, and distribute this software for
any purpose with or without fee is hereby granted, provided that the
above copyright notice and this permission notice appear in all copies.
> THIS SOFTWARE IS PROVIDED "AS IS" AND WITHOUT ANY EXPRESS OR
IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, WITHOUT LIMITATION, THE IMPLIED
WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
ご覧の通り、非常に短い条文で、その自由さが際立っています。
採用事例
WTFPLの名前からすると、採用例は少ないように思われがちですが、実際にはいくつかのソフトウェアやアートワークに採用されています。2011年3月時点で、自由ソフトウェアのインデックスサイトであるFreshmeatには、WTFPLを採用したソフトウェアやアートワークが20件登録されています。その中には、バージョン2.0を作成したサム・オセヴァール自身が作成したソフトウェアも含まれています。
また、OpenStreetMapプロジェクトのオンライン編集エディタであるPotlatchもWTFPLの条項に基づいてリリースされています。さらに、CSSフレームワークであるKrakenもかつてこのライセンスを採用していました。
パブリックドメインとの関係
ソフトウェア作者が自らの作品をパブリックドメインにしたいと考えても、多くの国では著作物を直接パブリックドメインにすることが法的に認められていません。例えば、ヨーロッパの国々や日本などがこれに該当します。このような場合、WTFPLは非常に有効な手段となります。
WTFPLは、パブリックドメインと実質的にほぼ同等の権利を付与します。そのため、パブリックドメインに作品をリリースする権利がない国であっても、WTFPLを採用することで、パブリックドメインと同等の自由な利用を保証できるのです。
類似ライセンス
WTFPLのように、パブリックドメインと同等の条件でライセンスを付与するライセンスやツールは他にも存在します。
NYSL
Unlicense
* CC0
これらのライセンスは、いずれも作者が著作物に対してライセンスを課すことで、その作品の利用をパブリックドメイン作品と同等に扱うことを認めています。
さらに、CrimethInc. N©! licenseというライセンスも存在します。これは「国家・政府・企業などの共同体」を除く、個人やグループに対してパブリックドメインと同等の権利を付与するライセンスです。アナキスト集団であるCrimethInc.によってリリースされ、反国家主義かつ反コーポラティズム的な性格を持つ「コピーレフト・アナキスト・ライセンス」と呼ばれています。
まとめ
WTFPLは、その過激な名前とは裏腹に、パブリックドメインとほぼ同等の自由な利用を認める、非常に寛容なライセンスです。ソフトウェアやアートワークなど、さまざまな作品に適用でき、作者が著作権を放棄したい場合に有効な手段となります。もしあなたが自身の作品を完全に自由に利用してほしいと考えているなら、WTFPLは有力な選択肢の一つとなるでしょう。
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