WZ EDITOR

WZ EDITORは、山口敏郎（TY）氏によって開発され、株式会社WZソフトウェアから販売されているWindows用テキストエディタです。その歴史は1995年6月に株式会社ビレッジセンターから発売されたことに始まり、長年にわたり多くのユーザーに利用されてきました。

特徴

WZ EDITORの最大の特徴の一つは、C言語の文法によく似たText-C（旧TX-C）と呼ばれるマクロ言語を実装している点です。これにより、ユーザーはエディタの機能を柔軟にカスタマイズし、自身の作業環境に最適化することができます。このマクロ言語を使用することで、テキストファイルの編集だけでなく、C言語のプログラムファイル、HTMLファイル、縦書き文書、体裁文書など、様々な種類の文書ファイルの作成を効率的に行うことが可能です。

さらに、カスタマイズによって独自のファイルフォーマットの編集にも対応できるため、特定の用途に特化した作業環境を構築することも可能です。

歴史

WZ EDITORの前身は、1988年に発売されたMS-DOS用テキストエディタ「VZ Editor」です。株式会社ビレッジセンターは、「VZ Editor」から「WZ EDITOR 5.0」（2003年10月発売）までを販売していましたが、2008年4月に「WZ EDITOR」関連事業を株式会社WZソフトウェアに移譲し、同年11月末に会社を解散しました。

「WZ EDITOR 5.0」はバージョン5.03が最終版となり、その後、WZソフトウェアが開発を引き継ぎ、2008年9月に「WZ EDITOR 6」、2010年に「WZ EDITOR 7」、2013年に「WZ EDITOR 8」、2015年3月25日に「WZ EDITOR 9」（ダウンロード版）、2018年12月5日に「WZ EDITOR 10」をリリースしました。2021年4月現在の最新版は「10.0.19」となっています。

対応OS

各バージョンごとの対応OSは以下の通りです。

バージョン10

Windows 10 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 8.1 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 8 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 7 (32bit/64bit 日本語版)
macOS 10.13+, 11 and 12 (Intel / M1 processor)

※Windows 8 以降は、デスクトップアプリでの対応となります。
※Windows Vista、Windows XPには対応していません。

バージョン9

Windows 10 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 8.1 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 8 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 7 (32bit/64bit 日本語版)

※Windows 8 以降は、デスクトップアプリでの対応となります。
※Windows Vistaでの動作はサポート対象外、Windows XPには対応していません。

バージョン8

Windows 8.1 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 8 (32bit/64bit 日本語版)
Windows 7 (32bit/64bit 日本語版)
Windows Vista (32bit 日本語版)

※Windows 64bit 日本語版は、32bit互換モードでの動作となります。

バージョン7

Microsoft Windows 7 (32bit/64bit 日本語版)
Microsoft Windows Vista (32bit 日本語版)
Microsoft Windows XP (32bit版 日本語版)

※Windows NT 4, Windows 2000での動作はサポート対象外
※Windows 95, 98, Me, NT3には、対応していません。

バージョン6

Microsoft Windows Vista (32bit版)
Microsoft Windows XP (32bit版)

※Windows NT,2000での動作はサポート対象外。

バージョン5.0

Microsoft Windows Vista
Microsoft Windows XP
Microsoft Windows 2000
Microsoft Windows Me
Microsoft Windows 98
Microsoft Windows NT (バージョン 4.0)

関連機能

WZ EDITORには、テキスト編集をサポートする様々な機能が搭載されています。

WZ Grep: ディスク内のファイルから指定した文字列を検索し、一覧表示する機能。正規表現を用いた検索も可能。
WZ BOARD: メモやアイデアを記録するための機能。編集中の文書やクリップボードからの転記も可能。
WZ FILER: ファイル管理ツール。ファイル一覧の表示やキーボードによる操作が可能。
WZ MAIL: 電子メールクライアント。ネットニュースにも対応（オンライン版には付属しません）。スケジュールやタスク管理機能も搭載。

TX-Cマクロ

Text-Cマクロは、C言語に近い書式で記述され、拡張子は「.TXC」です。以下は、簡単なマクロの例です。

c
main
{
insert("This is Sample.
");
}


このマクロを実行すると、カーソル位置に「This is Sample.」という文字列が挿入されます。

また、Win32APIを容易に呼び出すことができる点も特徴です。以下のマクロは、ウィンドウを常に手前に表示します。

c

include

textvar BOOL fStayOnTop;
main
{
text::fStayOnTop = !text::fStayOnTop;
SetWindowPos(text->hwndbase,
text::fStayOnTop ? HWND_TOPMOST : HWND_NOTOPMOST,
0, 0, 0, 0, SWP_NOSIZE | SWP_NOMOVE);
}

姉妹製品

WZ EDITORの機能をWindows CEに移植した「Pocket WZ」も存在します。（2005年3月現在、バージョンは3.0）

脚注

詳細は、以下のリンクをご参照ください。

関連項目

VZ Editor - WZ EDITORの実質的な前身ソフト。
テキストエディタの一覧

外部リンク

株式会社WZソフトウェア - 発売元
WZ EDITOR Wiki
* WZ EDITOR ユーザーズグループ

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