Wardrobe

岩崎良美『Wardrobe』：シティポップ再評価の隠れた名盤

1984年9月5日にリリースされた岩崎良美の8枚目のオリジナル・アルバム『Wardrobe』は、発売当時こそ大きな注目を集めたわけではありませんでしたが、近年のシティポップ・ブームの影響を受け、再評価が高まっている作品です。

アルバム概要

『Wardrobe』には、17枚目のシングルA面曲「愛はどこに行ったの」と、日清製油（現・日清オイリオグループ）「日清サラダ油の豆乳」CMソングとして使用された18枚目のシングルA面曲「くちびるからサスペンス」を含む全8曲が収録されています。

注目すべきは、全曲の作詞を康珍化、作曲・編曲を林哲司（一部楽曲を除く）が手掛けている点です。林哲司は、数多くのヒット曲を生み出してきた作曲家であり、その洗練された音楽センスが『Wardrobe』の都会的なサウンドを形作っています。

M-3「10月のフォト・メール」は、19枚目のシングル「ヨコハマHeadlight」のB面曲としてリカットされました。

隠れた名盤としての評価

『Wardrobe』は、「タッチ」の大ブレイク直前に発売されたため、当時はその陰に隠れてしまった感がありますが、そのクオリティの高さから、隠れた名盤として評価されてきました。特に、シティポップ・ブーム以降は、その洗練されたサウンドが改めて注目を集め、再評価が進んでいます。

CD-BOX、再発盤

2004年6月には、アルバムBOX『岩崎良美 CD-BOX 85-87 ぼくらのベスト2』のDISC-8に、「タッチ」の別バージョンなどが追加収録されました。さらに、2008年7月16日には、アルバム収録曲に加え、シングルA面曲10曲を追加収録した再発盤『Wardrobe + SINGLE COLLECTION』がリリースされ、より多くの人に『Wardrobe』の魅力が届けられるようになりました。

収録曲について

アルバムには、以下のような楽曲が収録されています。

くちびるからサスペンス
What's Love?
10月のフォト・メール
ヒールとスタジャン
Fire
Congratulation
愛はどこに行ったの Please Answer The Phone
コーラス・ワーク

これらの楽曲は、康珍化の作詞と林哲司の作曲・編曲が見事に融合し、都会的で洗練された雰囲気を醸し出しています。

まとめ

岩崎良美の『Wardrobe』は、シティポップ・ブームによって再評価された隠れた名盤です。康珍化と林哲司による高品質な楽曲群は、時代を超えて聴く人の心に響きます。ぜひ一度、このアルバムを手に取り、その魅力を体験してみてください。

もう一度検索