WeWork

WeWork（ウィーワーク）とは

WeWork（ウィーワーク）は、アメリカ合衆国ニューヨークに本社を置く、コワーキングスペースを提供する企業です。世界各地に拠点を持ち、スタートアップ企業から大企業、フリーランサーまで幅広い層に利用されていました。しかし、急成長の裏で経営が悪化し、2023年11月には破産申請に至りました。

概要

WeWorkは、29カ国111都市に528カ所以上の拠点を展開し、50万人を超える会員にコワーキングスペースを提供していました。単なる仕事場としての機能だけでなく、コミュニティ形成を重視したサービスを提供しており、会員同士の交流やイベントも積極的に開催されていました。また、マイクロソフトやアメリカンエキスプレスといった大企業も顧客として名を連ねており、そのブランド力は確かなものでした。

フリーランサーからは、自宅以外で仕事ができる場所としての利便性や、福利厚生、会員向けコミュニティの価値を評価する声が多くありました。契約内容によっては、普段利用している拠点だけでなく、出張時などには世界各地のWeWorkの拠点を利用できる点も魅力の一つでした。

2015年には建築事務所を買収し、BIMという設計施工技術をオフィス開発に活用するなど、先進的な取り組みも行っていました。

日本では、2018年初めに東京に拠点をオープンし、事業を展開していました。

沿革

WeWorkの歴史は、以下の通りです。

2008年5月 - アダム・ニューマンとミゲル・マッケルビーによりGreen Deskが創業。
2010年2月 - Green Deskを売却し、WeWorkが創業。
2011年4月1日 - ニューヨークに最初のSOHOロケーションを開設。
2014年12月16日 - シリーズDで3億5500万ドルを調達し、企業価値が50億ドルとなる。
2015年
8月5日 - 建築会社のCaseを買収。
9月3日 - シリーズEで9億6900万ドルを調達し、企業価値が100億ドルとなる。
2016年
3月9日 - シリーズFで4億3000万ドルを調達し、企業価値が160億ドルとなる。
4月4日 - 賃貸住居「WeLive」を発表。
2017年
3月20日 - ソフトバンクグループから3億ドルを調達し、合計30億ドルに達する見通し。
4月25日 - 企業向けソフトウェアを扱うWeWork Services Store開設。
6月30日 - シリーズGで7億6000万ドルを調達し、企業価値が200億ドルとなる。
7月18日 - ソフトバンクグループと合弁でWeWork Japanを設立。
2019年
1月8日 - シリーズHでソフトバンクグループから20億ドルの調達と、ザ・ウィー・カンパニーへの商標変更を発表。
9月24日 - 共同創業者のアダム・ニューマンがCEOを退任。不正会計などが報道された。
9月30日 - 同年8月14日に行っていた上場申請を撤回。
10月 - 経営刷新のため、ソフトバンクグループのマルセロ・クラウレがCEOに就任。4000人以上の人員削減など大規模なリストラを発表。
2023年
8月8日 - 業績悪化を発表し、事業の継続に疑義があることを表明。
11月6日 - 連邦倒産法第11章の適用を申請。
2024年2月1日 - WeWork Japanが東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請。ソフトバンクが新設した子会社が事業を引き継ぐ予定。

料金プラン

WeWorkの料金プランは、利用する拠点や契約内容によって異なりますが、主に以下の種類がありました。

ホットデスク: 共用スペースの席を自由に利用できるプラン。柔軟な働き方ができる反面、固定席ではないため、常に同じ場所で作業できるとは限りません。
専用デスク: 専用のデスクを確保できるプラン。固定席を確保したい場合に適しています。
プライベートオフィス: 個室のオフィスを借りられるプラン。企業の規模やチームでの利用に適しています。

各プランには、毎月付与されるポイントがあり、会議室やワークスペースの予約に利用できました。

備考

WeWorkのサービスには、以下のような特徴がありました。

ポイントシステム: 毎月付与されるポイントは、会議室やワークスペースの予約に使用可能。ただし、余ったポイントは翌月に繰り越せません。また、ポイントを使い切った場合は、$25/ポイントで購入することも可能でした。
アメニティ: 高速インターネット、コーヒー、ビール、キッチン、娯楽室など、快適に仕事をするためのアメニティが充実していました。
コミュニティ: 共有スペースやイベントを通じて、新たな人脈を築くことができました。
特典: WeWork Services Storeを利用することで、エンタープライズソフトウェアの割引や特典を受けることができました。
提携サービス: 人事管理代行大手TriNetの健康保険、生命保険、税務処理サービスを利用することができました。
登記利用: WeWorkの住所を会社の登記に利用することができました。
来客対応: プライベートオフィスプランを除き、来客には会議室を借りて対応する必要がありました。

関連事項

コワーキング
オフィスシェアリング
SOHO
共有経済
ソーシャル・ネットワーキング・サービス

外部リンク

WeWork Japan
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WeWork Japan (@weworkjp) - X（旧Twitter）
* WeWork Japan - YouTubeチャンネル

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