Web2py

web2pyは、Pythonで記述されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークであり、アジャイル開発を強力にサポートします。特にセキュリティに重点を置いて設計されており、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングなどの一般的な脆弱性からアプリケーションを保護するための様々な仕組みが組み込まれています。例えば、入力値の検証や出力のエスケープをデフォルトで提供し、安全なWebアプリケーション開発を支援します。

このフレームワークは、Model-View-Controller（MVC）パターンを採用しており、フォームの自己URLへの送信、サーバーサイドでのセッション管理、ファイルの安全なアップロードなど、ソフトウェア工学に基づいた健全な開発手法を積極的に取り入れています。これらの機能は、開発者が効率的にアプリケーションを構築するのに役立ちます。

web2pyはフルスタックフレームワークとして、Webサイト構築に必要な主要な部品を内蔵しています。具体的には、クッキーハンドラ、HTTPリクエストとレスポンスの処理、設定可能なRAMディスクやメモリキャッシュ、国際化機能、自動エラーと実行ログの取得機能などが提供されます。また、データベース抽象化レイヤーにより、動的なSQL文生成や、SQLite、MySQL、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Server、Firebird、IBM DB2、Google App Engineなど、複数のデータベースに対応しています。さらに、複数の認証機構や役割ベースのアクセス制御、CRUD API、RSS、CSV、XML、、XMLRPC、RPC、AMF RPC（Flash）に対応したサービスAPIも含まれています。

教育用ツールとして開発された経緯から、web2pyは学習曲線が非常に浅く、他のフレームワークと比較して習得が容易です。インストール不要で、Webベースの開発環境が提供されるため、開発、デバッグ、テスト、保守、リモートデータベース管理を外部ツールなしで実行できます。これにより、開発者は迅速にWebサイトを立ち上げることが可能です。

web2pyは、最新のPython WebサーバーとWebアプリケーション間のプロトコルであるWSGIに準拠しており、CGIやFastCGIでも動作可能です。また、TLS対応のCherryPy WSGIサーバーを内蔵しているため、Apacheなどの外部Webサーバーは必須ではありません。ただし、Apacheなどの外部Webサーバーとの連携も可能です。

出版物
Web programming with web2py, Python Magazine, June 2008
web2py Manual, Massimo DiPierro, Wiley, 2008

外部リンク
web2py Website at DePaul University
Google Groups web2py forum
web2py Enterprise Web Framework (video)
web2py on the Google appengine (video)
web2py "Shootout" Tutorial (video)
web2py-japan（日本語）

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