Went away/未来この星で

「went away/未来この星で」（ウェント・アウェイ/みらいこのほしで）は、日本の歌手であるKOTOKOと藤弥美里がそれぞれ楽曲を提供し、連名でリリースしたスプリットシングルです。

本作は、2002年12月28日に発売されました。流通はサイトロン・デジタルコンテンツが行い、その販売は同年末に開催された同人誌即売会「コミックマーケット63」の会場で限定的に行われたという、やや特殊な形態をとっていました。

シングルには、プリンセスソフトより発売されたPC用ゲームソフト『夏色の砂時計』で使用された主題歌が収録されています。収録曲のうち、「went away」はゲームのオープニングテーマとして採用されました。この楽曲は、作詞とボーカルをKOTOKOが担当し、作曲および編曲を高瀬一矢が手がけています。KOTOKOにとって、この作品は彼女のシングルとしては前作「Shooting Star」に続く通算3作目にあたります。

一方、もう一曲の「未来この星で」は、『夏色の砂時計』のエンディングテーマとして使用されました。この楽曲のボーカルは藤弥美里が担当し、作詞・作曲を志倉千代丸、編曲を磯江俊道がそれぞれ担当しています。「未来この星で」は、藤弥美里にとってのデビューシングルに位置づけられる楽曲となりました。

しかし、本作は両アーティストにとって重要な作品であるにも関わらず、正規のディスコグラフィにおいて、KOTOKOおよび藤弥美里のいずれのシングル作品としても、その通算枚数にはカウントされていません。これは、コミックマーケット限定販売という流通形態によるものと考えられます。

後にリリースされたゲームのPlayStation 2版では、「未来この星で」のボーカル歌唱パートが変更され、水樹奈々によって担当されています。この水樹奈々が歌うバージョンは、2003年8月27日に発売されたコンピレーションアルバム『ゲームボーカルベスト～志倉千代丸楽曲集～Vol．1』にも収められました。

発売から約18年の時を経て、2020年4月21日にリリースされたKOTOKOのボックスセット『KOTOKO's GAME SONG COMPLETE BOX "The Bible"』に、本作の楽曲が初めて公式に収録されました。これにより、KOTOKO個人名義のアルバム作品に「went away」が収められるのは、この時が最初となりました。

さらに、2023年9月13日に発売されたKOTOKOのアルバム『リデコレイト・マイセルフ』には、「went away」のボーカルを新たにレコーディングし、齋藤真也がリアレンジを施したバージョンが収録されています。このように、本作は発売当時は限定的な流通でしたが、後年になって正規の作品集や新バージョンという形で改めてリスナーに届けられています。

（なお、収録曲やスタッフ・クレジット、その他詳細については、ここでは割愛いたします。）

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