WikiEducator

WikiEducatorとは

WikiEducatorは、教育者向けの国際的なオンラインプロジェクトで、教材の開発を行っています。このプロジェクトは2006年に創設され、教育者が教育資源を自由に再利用、改変、共有できる環境を提供しています。WikiEducatorはオープン・エデュケーション・リソース財団（OER＝Open Education Resource Foundation）の支援を受けており、様々な教材を揃えています。授業プランに加えて、教育支援用の素材や資金調達に関する相談窓口も設置されています。

WikiEducatorは、無料の教育カリキュラムを広めるためのグローバルなコミュニティの構築を目指しています。2015年には、教材の設計から提供に専念できるプラットフォームが公開され、より多くの教育者が参加しやすい環境が整いました。このプロジェクトにおいては、MediaWikiなどのフリーソフトウェア技術を活用し、教育機関や能力育成団体が主体となっています。そのため、無料コンテンツの開発やコミュニティのネットワークを形成し、協働を促進する活動が行われています。

沿革

WikiEducatorの歴史は、2006年2月13日にウェイン・マッキントッシュがデスクトップPCでプロトタイプを制作し、最初の編集を行ったことから始まります。プロジェクトが立ち上げられた日、ニュージーランドでドメイン名が取得され、その後すぐにコモンウェルス・オブ・ラーニング（COL）の支援を受けてホストサーバーに移行しました。COLは、資金調達やリーダーシップを通じてこのプロジェクトを推進し、ヒューレット財団から助成金も獲得しました。

2009年7月1日には、WikiEducatorは自立を果たし、ニュージーランドのダニーデンにあるオタゴ・ポリテクニックのオープン教育国際センターに新たに本部を置くこととなりました。この時点でもCOLからの資金援助は継続しており、WikiEducatorコミュニティ評議会が技術インフラの保全に関する方針を承認し、実務をオープン・エデュケーション・リソース財団に委託しています。

参加者講習

WikiEducatorのプログラムには「ラーニング・フォー・コンテント」（Learning4Content、略称L4C）という名の講習があります。このプログラムでは、さまざまな形式でウィキ技能やオープン教育リソース（OER）の開発について無料での講習を行っています。その過程で参加者は教材開発へ取り組むことを誓い、その結果としてコミュニティの一員となり、自身の編集スキルを向上させていきます。

L4Cの取り組みに参加する新規参加者には、「ウィキマスター」認証制度があり、講習で得たスキルの証明が与えられます。このようにして、多くの教育者が知識や技術を交流し、共同で教育教材を作成しています。

表彰

WikiEducatorは、その模範的なオープン教材（OER）の実践が評価され、2008年にはマーロット・アフリカ・ネットワーク（MERLOT Africa Network）から賞を受けるなど、広く認知されています。これにより、教育における革新的なアプローチが評価され、より多くの教育者がこの活動に参加することが期待されています。

公式リンク

WikiEducatorについての詳しい情報は、公式ウェブサイトにて確認できます。また、ウィキメディア・コモンズにはWikiEducatorに関する関連情報も掲載されています。

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