WinDVD

WinDVD (ウィンディーブイディー)とは

WinDVDは、かつてコーレルが開発し、日本ではソースネクストが販売していたメディアプレーヤーソフトウェアです。元々はInterVideoによって開発され、1998年11月に最初のバージョンが発表されました。2006年にコーレルがInterVideoを買収したことで、以降はコーレルのブランドとして展開されました。

主な機能

WinDVDは、多様な動画・音声ファイルの再生に対応しており、特に上位版であるProエディションやUltimateエディションでは、ブルーレイディスクの再生も可能でした。また、以下のような特徴的な機能も搭載されていました。

タイムストレッチ: 音声のキーを変更せずに再生速度のみを調整できる機能（DVD再生時のみ）。
ビデオアップスケーラー: DVDなどの映像をリアルタイムでハイビジョン画質にアップサンプリングする機能。初期バージョンではDVDファイルのみ対応でしたが、バージョン11からはファイルにも適用可能となりました。
新ショートカット: 動画再生中にF12キーを押すと、再生ウィンドウをタスクバーに収納できる機能。

日本での販売・サポート体制の変遷

日本での最初のリリースは、1999年3月にカノープスが日本語ローカライズを行い販売したものでした。その後、2000年4月からはインフォマジックも販売に加わり、しばらくは2社からUIや付属品が若干異なる同様の商品が販売されていました。しかし、ブランドイメージの統一とサポート体制の一元化のため、契約は解消されていきました。

2002年5月末にはインフォマジックとの契約が終了し、その後はインタービデオジャパンが販売を引き継ぎました。さらに2003年4月にはカノープスとの契約も終了し、インタービデオジャパンがすべての販売とサポートを行う体制となりました。

2006年以降は、インタービデオジャパンを吸収合併したコーレルが販売を行いました。2012年10月からはイーフロンティアがリテールパッケージの販売を担当するようになりましたが、この契約も2015年に解消され、再びコーレルが販売を行う体制に戻りました。

イーフロンティアと並行して、2012年からは開発および販売のライセンスを受けたsMedioも販売を行っていましたが、2018年に解消され、再びコーレルに一本化されました。

そして2019年12月からは、ソースネクストが独占販売権を取得し販売を開始しました。しかし、2023年4月30日をもってソースネクストでの販売は終了し、その後はコーレルのサイトで販売が続けられましたが、2023年9月末でこちらも販売が終了しました。

ソースネクストが販売したWinDVDのサポートは、ソースネクストによって継続して提供されましたが、2024年2月末に全てのサポートが終了しました。

バージョン履歴

WinDVDは、長年にわたり多数のバージョンがリリースされています。主なバージョンとリリース時期は以下の通りです。

WinDVD
1998年11月: 初版発表
1999年3月: カノープスが日本語版を発売
1999年8月: Windows NT 4.0に対応したリリース4を発売
WinDVD 2K
1999年11月: 発表
1999年12月: カノープスが日本語版「WinDVD 2000」を発表
2000年4月: インフォマジックが「WinDVD Millennium」を発売
2000年9月末: カノープスが「WinDVD DH」を発売
2000年11月: インフォマジックが「WinDVD Arena」を発売
WinDVD 3
2001年5月: カノープスが「WinDVD 3.0」を発売
2001年5月: インフォマジックが「WinDVD ARENA 2」を発売
WinDVD 4
2002年5月: InterVideoが英語版を発売
2002年5月: インタービデオジャパンが日本語版を発売
2002年5月: カノープスが「WinDVD 4 Premium」を発売
2002年8月: リモコン付き「WinDVD4 リモコン版」発売
2002年12月: 「WinDVD DVS」を発売
2003年4月: 「WinDVD 4 Platinum」を発売
2003年6月: リモコン付き「WinDVD Platinum リモコン版」発売
2003年11月: 廉価版「WinDVD Personal」をソースネクストから発売
WinDVD 5
2003年6月: InterVideoが英語版を発売
2003年7月: インタービデオジャパンが日本語版を発売
2003年9月: 「WinDVD5 Platinumリモコン版」発売
WinDVD 6
2004年6月: 発売
WinDVD 7
2005年6月: 発売
WinDVD 8
2006年6月: 発売。HD DVDに対応
2006年11月: エントリー版「WinDVD 8 Gold」発売
WinDVD 9
2007年12月: 発売
WinDVD 2010
2009年10月: 発売。HD DVD非対応。Pro版はBD-Liveに対応
WinDVD 11
2011年9月: コーレルから発売
2012年12月: sMedioからWindows 8対応版が発売
2013年6月: コーレルとイーフロンティア版にも無償アップデートを提供
2014年1月: イーフロンティア販売版がWindows 8対応版にリニューアル
2016年6月: サービスパック7のアップデートでコーレル名義に変更
2017年8月: sMedioからWinDVD 11ベースの4K対応版「sMedio WinDVD 4K」発売
WinDVD 12
2016年11月: ダウンロード版発売
2017年1月: パッケージ版発売。4Kビデオ、H.265再生に対応

LinDVD

InterVideoは、Linux版にあたるLinDVDも開発し、OEM出荷を行っていました。

サポート終了

コーレルは公式にサポート終了を宣言していませんが、ソースネクストは2024年2月末でサポートを終了しています。

外部リンク

Blu Ray & DVD Player for Windows - WinDVD Pro by Corel
Blu-ray&DVD再生ソフト 「WinDVD Pro 12」｜ソースネクスト

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