「wish」は、INOUE AKIRA & M.I.H.BANDによって
2006年11月1日にリリースされた
シングルです。この楽曲は、
音楽プロデューサー井上鑑が、
2005年に
急性骨髄性白血病で療養中だった
本田美奈子.さんの復帰作として制作を始めたものでした。
当時、
井上鑑は
福山雅治のコンサートツアーに参加しており、本田さんを励ますために、福山とバンドメンバーにデモ音源の制作協力を依頼しました。メンバー全員が快く承諾し、映像も撮影された
DVDが本田さんの元に届けられました。福山のデビュー初期からのファンだった本田さんは、この
DVDを見て涙を流して喜んだそうです。
本田さん自身が
作詞して歌う予定でしたが、
2005年11月に他界されたため、それは実現しませんでした。しかし、彼女の遺志を継ぐため、
井上鑑の呼びかけにより、デモテープに参加したミュージシャンを含む多くのミュージシャンが集結し、没後一周年に合わせて「wish」が制作・発表されました。
バンド名は、INOUE AKIRA & M.I.H.BANDと名付けられました。M.I.Hは「Music Is Hope」の略で、音楽への希望を込めたメッセージが込められています。歌詞は、本田さんが書き残した言葉をもとに、一倉宏が補作して完成させました。
メインボーカルは、
福山雅治の他、坪倉惟子、
高尾直樹が参加し、リレー形式で歌い継いでいます。カップリングには「wish」のオフボーカルバージョンに加え、インストゥルメンタル曲「requiem〜wish〜」が収録されています。このインストゥルメンタル曲には、
井上鑑を除く、別のミュージシャンたちが参加しています。
発売に先駆け、
2006年10月30日には、
井上鑑、
福山雅治、一倉宏の3名がユニバーサルミュージックにて記者会見を行いました。会場では「wish」のミュージッククリップが初公開され、それぞれが作品への思いを語りました。
CD+ミュージッククリップとドキュメンタリー映像を収録した
DVDがセットになった通常盤と、CDのみの初回限定盤の2形態で発売されました。
収録曲は以下の通りです。
1. wish (5:16)
作詞:
本田美奈子.・一倉宏
作曲・編曲:
井上鑑
2. requiem~wish~ (6:15)
作曲・編曲:
井上鑑
3. wish(original karaoke) (5:15)
作曲・編曲:
井上鑑
参加ミュージシャンは以下の通りです。
wish
井上鑑(キーボード、ボーカル)
福山雅治(ボーカル)
金原千恵子(ヴァイオリン)
高尾直樹(ボーカル)
坪倉唯子(ボーカル)
山木秀夫(ドラム)
美久月千晴(ベース)
三沢またろう(パーカッション、ボーカル)
鎌田ジョージ(ギター)
小倉博和(ギター・ボーカル)
山本拓夫(サックス)
西村浩二(トランペット)
村田陽一(トロンボーン)
requiem〜wish〜
井上鑑(キーボード)
高嶋ちさ子(ヴァイオリン)
古川昌義(ギター)
古川展生(チェロ)
藤原道山(尺八)
「wish」は、
本田美奈子.さんの音楽への情熱と、多くのミュージシャンたちの友情によって生まれた、感動的な作品です。