X-Seed 4000

X-Seed 4000（エクシード）

X-Seed 4000は、1990年に大成建設が提案した壮大な計画で、世界で最も高い建物を目指したハイパービルディングの構想です。この建物の高さは4000メートルで、層数は800階に及び、東京バベルタワーに次いで二番目に高い建築物として設計されています。この時点での延床面積は7000ヘクタール、これはおおよそ100万人もの人々が生活できる広さに相当します。

形状と構造

X-Seed 4000の1階部分は直径6000メートルあり、上層階に向かって徐々に細くなるデザインが特徴です。その全体的な形状は富士山を模したものであり、この山の高さは3776メートルです。建物は30階ごとに100メートルずつ完結する設計がされており、各階は独自の機能を持つことが想定されています。

環境に配慮した設計

この計画の特徴のひとつは、太陽光発電の設置や、光、気温、大気圧といった外部環境に調和する機能が組み込まれている点です。建物は自給自足できるエコなライフスタイルを追求することが期待されていました。

建設地とコスト

X-Seed 4000の建設地としては、東京湾上が想定されています。工事にかかる費用は約150兆円、工期は30年と見積もれていますが、巨大な規模のため建設の難易度は極めて高く、実際の施工についてはまだ確定していません。これは技術的な挑戦が多く、具体的な計画が立案されたことはこれまでありません。

参考資料と関連項目

X-Seed 4000に関する類似の企画として、en:Ultima Tower（3,217m）のようなプロジェクトも存在します。また、関連書籍である石川憲二著『宇宙エレベーター -宇宙旅行を可能にする新技術-』では、建設技術についても詳しい解説がなされています（ISBN 9784274067921）。

さらに、大成建設の140周年記念サイトには、未来のプロジェクトに関する情報が保管されています。最後に、X-Seed 4000の外観を想像させるイラストも公開されています。

このように、X-Seed 4000はただの建物ではなく、未来の都市のあり方や持続可能な社会の構築を考える上での重要なモデルとして注目されています。

もう一度検索