X-Y-Z

X・Y・Z（エックス・ワイ・ズィー）とは

X・Y・Zは、ラムをベースとする、カクテルの世界では定番のショートドリンクです。その名前はアルファベットの最後の3文字であることから、「これ以上ない」という意味合いで使われることがあります。その一方で、「もう後がない」や「最後の」といった切迫した意味で使われることもあり、カクテルに込められた様々な解釈が興味深いところです。

由来

このカクテルの名前の正確な由来は不明ですが、いくつかの説があります。

究極のカクテル説: アルファベットの最後であることから、「これ以上良いものはない」という究極のカクテルという意味が込められているという説。
最後のカクテル説: 「もう後がない」や「最後の」という意味で、寝酒として飲まれることを意味するという説。
秘密のレシピ説: 海外では「レシピは秘密」という意味合いで使われることがあるという説。

レシピ

標準的なレシピは以下の通りです。

ラム：2
コアントロー：1
レモンジュース：1

この割合で材料をシェークし、カクテルグラスに注げば完成です。レモンジュースは、できれば生のレモンを絞ったものを使用するのが理想ですが、市販のジュースでも問題ありません。

また、別のレシピとして、ラム、コアントロー、レモンジュースを1：1：1の割合で混ぜる方法もあります。この場合も作り方は同じです。

アレンジ

アルコール度数が強く感じる場合は、レモンジュースの割合を増やすと飲みやすくなります。また、甘みを加えたい場合は、砂糖やシュガーシロップを少量加えるか、コアントローの量を増やして甘さを調整することもできます。

コアントローの代わりに、ホワイトキュラソーやトリプルセックを使うことも可能です。ラムは、ホワイト、ゴールド、ダークなど、どの種類を使用しても問題ありません。そのため、ラムの種類を変えることでも、味の調整が可能です。ただし、スパイスド・ラムは、通常はX・Y・Zのベースとしては使用されません。

バリエーション

X・Y・Zには、さまざまなバリエーションが存在します。

ビューティフル: コアントローを半量にし、グレナデンシロップを加えたもの。ラムはホワイトラムが指定されることが多いです。
サイドカー: ラムをブランデーに変えたもの。
バラライカ: ラムをウォッカに変えたもの。
ホワイトレディ: ラムをドライジンに変えたもの。
ウイスキーサイドカー: ラムをウイスキーに変えたもの。
焼酎サイドカー: ラムを焼酎に変えたもの。

ラムをテキーラに変えたものをマルガリータとすることもありますが、マルガリータはダイキリのバリエーションとも言われるため、明確なバリエーションとは言い切れない部分もあります。

ラムの色

X・Y・Zは、ベースとなるラムの色に特に制約がないのが特徴です。サイドカーを参考に作られたという説があるように、出来上がりの色を気にせず、自由にラムを選ぶことができます。そのため、ライト、ミディアム、ヘヴィなど、さまざまなタイプのラムを使って、味の違いを楽しむことができます。

X・Y・Zが登場する作品

シティーハンター: 作中では、主人公に助けを求める合図として使われています。主人公の目に付く場所に「XYZ」と書くことで依頼を意味する暗号として使われています。
野獣死すべし: 映画の中で、主人公が「これで終わり」という意味でこのカクテルの名前を口にします。
ペルソナ3: 型破りな僧侶が、主人公にこのカクテルを紹介するシーンがあります。
ウィンター・ホリデー: 元ホストの主人公が、大切な人とのひとときにこのカクテルを飲んでいるシーンがあります。
* 名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵: 黒ずくめの組織のメンバーが、スパイに「これで終わりって酒だ」と言いながら差し出すシーンがあります。

まとめ

X・Y・Zは、シンプルながらも奥深い味わいを持つカクテルです。その名前の由来や、さまざまなバリエーション、そして多くの作品に登場することからも、その魅力が伺えます。ぜひ一度、お好みのラムで、X・Y・Zを味わってみてください。

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