Xing World

エクシングワールドについての詳細

概要

Xing World（エクシングワールド）は、株式会社ビズインターナショナルによって勧誘された国産のバーチャル空間である。最初の呼称であったXing Worldは、2009年にX-iと名前が変更された。このプロジェクトは、ビズインターナショナルと実際に運営している通信カラオケのエクシングとは無関係であった。

この仮想空間サービスは、特に投資詐欺やマルチ商法、さらにはバーチャル原野商法として2009年に問題視された。2007年から2009年にかけて、約2万5000人の参加者から91億円もの資金が集められたが、仮想世界は完成しておらず、資金返還もなされなかったため、最終的に行政による指導を受け、業務は停止に至った。2011年には、関係者が特定商取引法違反や詐欺罪で逮捕された。

行政処分の経緯

消費者庁による調査の結果、ビズインターナショナルは不正な勧誘を行なっていたことが判明し、2009年には行政処分が下された。具体的には、宮城県はビズインターナショナルに対して、消費生活条例に基づく行政指導を含む一連の措置を取り、最終的に新規の販売活動が全国的に禁止となった。

その後、会員たちは「仮想空間の開発は不可能だった」という理由で、訴訟を起こしています。これにより、ビズインターナショナルは700万円の賠償を求められる事態となった。さらに、埼玉県警による家宅捜索も行われ、事態は収束しなかった。

エクシングワールドの特徴

Xing Worldには四つの主要な機能が計画されていました。これらは「エナジースポット」、「コミュニケーションスポット」、「ショッピングスポット」、そして「ゲームスポット」として知られており、ユーザーが体験できる活動の場となるはずでした。しかし、これらのスポットは、実際の導入には至りませんでした。

さらに、ビジネスモデルも設定されており、仮想世界内での労働や広告代理業、ショップ運営、不動産ビジネスなどが考えられていました。ビズインターナショナルは初期投資を土地の購入とするビジネスを推奨しましたが、これはマルチ商法と疑われる声があがりました。

ベータ版の仕様

2009年7月に提供が始まったベータ版では、システムの動作には多くの制約がありました。ファイルサイズが1.5GBで、具体的なシステム要件も厳格だったため、パフォーマンスに懸念が生じました。ユーザーはアバターを選ぶことしかできず、カスタマイズも許可されていませんでした。また、建物の内部には立ち入れず、情報の保存形式はビットマップであったため内容が質素であったことが問題視されました。

行政指導の詳細

2009年4月3日、大きな問題点として、勧誘時に必要な情報の提供を行わなかった件や消費者を誤解させるような情報提供が挙げられました。また、特定の負担や利益について消費者に十分な理解が与えられずに契約が結ばれていたことが行政から指摘され、その勧誘手法も問題視されました。

最終的には、ビズインターナショナルは業務停止命令を受け、以降のビジネスは厳しい制約の中で行われることになるのです。該当する事案がエクシングワールドの失敗を示す重要なケースとして記憶されています。

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