YAML

YAML（ヤメル、ヤムル）は、構造化データやオブジェクトを文字列にシリアライズ（直列化）するためのデータ形式の一つです。テキスト形式であるため、人間が読みやすいという特徴があります。その概念は、XMLやプログラミング言語であるC、Python、Perlなどから影響を受けています。YAMLの原案は、クラーク・エバンス、ブライアン・インガーソン、オーレン・ベンキクの3人によって共同で作成されました。

YAMLは、「YAML Ain't a Markup Language.」という再帰的に定義された頭字語であり、その名前の由来は「YAMLはマークアップ言語ではない」という意味です。当初は「Yet Another Markup Language」（もう一つのマークアップ言語）と呼ばれていましたが、マークアップよりもデータ記述を重視する目的であったため、現在の名称になりました。しかしながら、XML（本来のマークアップ言語）がデータシリアライズの目的で頻繁に使用されるため、YAMLを軽量マークアップ言語と捉えることも可能です。はYAMLと類似した規格として知られています。

表記方法

YAMLでは、インデントを使って階層構造を表現します。ただし、インデントにはタブを使用することはできず、スペースのみが使用可能です。一般的に、スペース2個単位でインデントすることが多いです。

例

yaml

これは行コメントです。

• ---

--- は、一つのファイル内に複数のYAMLドキュメントを埋め込むときに用いるセパレータです。

リスト:
- アイテム1
- アイテム2

連想配列:
キー1: 値1
キー2: 値2

各行の改行を維持する場合:
|-
これは
複数行の
文字列です。

最終行の改行のみ維持し、他をスペースに置換する場合:
>-
これは
複数行の
文字列です。

ハッシュのリスト:
- name: 名前1
age: 20
- name: 名前2
age: 25

リストのハッシュ:

---

- 項目1
- 項目2

---

- 項目3
- 項目4

データ構造

YAMLのデータ構造は、3種類の基本ノードから構成されます。これらのノードは、`sequence`（シーケンス）、`mapping`（マッピング）、`scalar`（スカラー）です。各ノードは、`kind`（種類）、`content`（内容）、`tag`（タグ）によって特徴づけられます。

sequence：順序付けられたアイテムのリストです。配列やリストのように、複数の要素を順番に格納します。
mapping：キーと値のペアを格納する構造です。ハッシュ、連想配列、辞書などと呼ばれるものと同様です。
scalar：単一の値です。文字列、数値、ブール値などが該当します。

実装

YAMLは、多くのプログラミング言語で利用可能です。以下はその一例です。

Python
Java
Ruby
JavaScript
PHP
C++
C#

関連項目

データ記述言語
マークアップ言語
軽量マークアップ言語

外部リンク

公式ウェブサイト
YAML検証ツール YAML Lint
Best Online YAML Converter Convert YAML Strings into , XML, CSV

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