YES (Ricken'sのアルバム)

Ricken'sの2枚目のアルバム『YES』は、彼らの音楽性をさらに進化させた意欲作として位置づけられます。本作では、作詞と作曲をメンバー間で分担する形式が採用されており、多くの楽曲が石田匠と佐々木収によってそれぞれ手掛けられています。しかし、特筆すべきは「オン・ザ・ロード」と「She don't know me」の2曲で、これらは作詞と作曲が別々に行われた、Ricken'sにとって新たな試みと言えるでしょう。従来のバンド作品とは異なる、楽曲内でのコラボレーションが、新たな音楽的奥行きを生み出しています。

音楽評論家の間では、本作の音楽的なバランス感覚が高く評価されており、CDジャーナルは「軽さと重さが面白いバランスになってグイグイと前に出てくる、意欲作といった風合」と評しています。これは、アルバム全体を通して、Ricken'sが持つ多様な音楽的要素が、独特の調和を成していることを示唆しています。

収録曲は以下の通りです。

1. ランブルフィッシュ
作詞・作曲: 石田匠
2. BE FREE
作詞・作曲: 佐々木収
3. My Beach
作詞・作曲: 石田匠
4. parmanent vacation
作詞・作曲: 佐々木収
5. オン・ザ・ロード
作詞: 佐々木収 / 作曲: 石田匠
6. グラフィティ
作詞・作曲: 佐々木収
7. Old man say
作詞・作曲: 石田匠
8. ウェンズデイ
作詞・作曲: 佐々木収
9. Slowmusic
作詞・作曲: 石田匠
10. ザ・ニューエスト・マシーン
作詞・作曲: 佐々木収
11. One Size Fits All
作詞・作曲: 石田匠
12. She don't know me
作詞: 石田匠 / 作曲: 佐々木収

全曲の編曲はRicken'sが担当しています。

このアルバムは、Ricken'sの音楽的な進化を示すだけでなく、バンドとしての新たな挑戦を積極的に取り入れた作品と言えるでしょう。特に、作詞と作曲を分離するという実験的な試みは、今後の彼らの音楽活動に大きな影響を与える可能性を示唆しています。また、アルバム全体の楽曲構成やアレンジは、聴き手を飽きさせない工夫が凝らされており、Ricken'sの音楽に対する真摯な姿勢が伝わってくる作品です。

『YES』は、Ricken'sの音楽的探求心と創造性が結実した、バンドの代表作の一つとして、その名を音楽史に刻むことでしょう。

関連事項として、Ricken'sはエイベックスに所属しており、本作は2005年にリリースされた作品です。

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