佐々木収

佐々木収（ささき おさむ）は、1971年10月26日生まれ、岩手県盛岡市出身の日本のミュージシャン、作詞家、作曲家です。ロックバンドMOON CHILDのボーカリストとして広く知られていますが、作家活動やバラエティ番組出演の際には「ササキオサム」名義を使用しています。本名は佐々木 收で、旧芸名も同じ読みです。彼は、音楽ユニットSCRIPTやRicken'sでもボーカルとギターを担当し、これらのグループではほとんどの楽曲の作詞・作曲を手掛けています。

佐々木は中学時代から音楽の才能を発揮し、旺文社主催の「ソニー・ディスク＆テープ大賞」で作詞作曲部門賞を受賞しました。高校時代には軽音楽部と演劇部に所属し、バンド活動を通じてテレビ番組『三宅裕司のいかすバンド天国』にも出演（審査員賞受賞）しました。大学卒業後、バンド仲間を募集し、後にMOON CHILDのリーダーとなる樫山圭と出会います。

1995年にはバンド「タンバリンズ」を結成し、その後「MOON CHILD」に改名。1996年にメジャーデビューを果たします。1997年にリリースされた5枚目のシングル「ESCAPE」は、テレビドラマの主題歌として大ヒットし、オリコンシングルチャートで1位を獲得しました。しかし、1999年にMOON CHILDは解散（その後、数度再結成）しています。解散後、佐々木はMOON CHILDのベーシストであった渡邊崇尉と共に「SCRIPT」を結成し、2000年にメジャーデビューしました。また、2004年には元The Kaleidoscopeの石田匠と「Ricken's」を結成するなど、精力的に音楽活動を展開しています。

佐々木は、アーティスト活動の際は本名の「佐々木 收」を、作詞や作曲などの楽曲提供の際には「ササキオサム」を使用しています。2013年のMOON CHILD再結成を機に、アーティスト名義を「佐々木 収」に統一しました。楽曲提供では、ロンドンブーツ1号2号や島谷ひとみ、AAAなど、様々なアーティストに作品を提供しており、特にAAAに提供した「BLOOD on FIRE」は第47回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞しました。2021年からは、アニメの劇伴も手掛けており、その才能は多岐にわたります。

2007年からは、ササキオサム名義でソロライブ活動も開始。MOON CHILD時代の楽曲を中心に演奏しています。2010年には一般女性と入籍し、同年にはソロ活動でのバンド形態「THE SASAKI OSAMU BAND」を結成しました。

近年では、バラエティ番組「千鳥の鬼レンチャン」への出演が話題を呼んでいます。特に、ヘッドボイスを駆使した歌唱パフォーマンスは視聴者に強烈な印象を与え、番組内で賞金を獲得するほどの活躍を見せました。また、コウメ太夫のような声や、ひとみばあさんの声真似をしながら歌うスタイルも人気を集めています。2024年1月にはほいけんたとのタッグで出演し、同年10月には浅岡雄也とのタッグで出演しています。

佐々木のマイペースな性格は、カブトムシを飼う趣味にも表れています。また、教員一家に育った彼は、一時教職を目指したものの、教育実習で生徒から教師には向いていないと酷評された経験から音楽の道に進むことを決意しました。好きな食べ物は盛岡じゃじゃ麺と韓国海苔です。

彼の主なアルバム作品には、『I am A SINGER SONG WRITER』(2012年)、『PRIMITIVE VOICE 〜sing with the piano live 2013〜』(2013年)、『The Thrill of It All』(2014年)、『THE JOY OF ACHIEVEMENT』(2017年)、『HAPPY BOX “There is no rain that doesn't stop”』(2018年)などがあります。また、ラジオパーソナリティとしても活躍しており、FMFUJIで「BeaTree」を担当しています。彼の多彩な才能とユニークなキャラクターは、多くのファンを魅了し続けています。

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