Eni

エニ（Eni S.p.A.）について

エニは、イタリアを拠点にする半国有の石油・ガス会社で、世界70カ国以上で事業を展開しています。イタリアの工業分野では最大手となっており、国内外で重要な役割を果たしています。これまでイタリア証券取引所やニューヨーク証券取引所に上場し、主な上場コードはBIT: ENIおよびNYSE: Eです。

会社の設立と歴史

エニの起源は、1926年にムッソリーニ政権下で設立されたアジップ（イタリア石油公団）に遡ります。この時点でイタリア政府は60%の出資を行い、これにより国家が石油およびガス産業に影響力を持つこととなりました。1953年には、アジップを含む複数の石油およびガス関連企業が統合され、エニが誕生しました。

さらに、エニのグループ企業であるサイペムは、1957年に設立され、1984年には独自に株式公開を行いました。エニはシチリア島南部のジェーラに石油・ガスの精製拠点を構え、1959年からリビアでのビジネスを展開しています。リビアの国営石油会社であるNOCとの合弁により、2004年にはリビアとジェーラを結ぶパイプラインによるガス輸送を開始しました。

株式の動向

会社設立以来、イタリア政府は主に100%の株式を保有していましたが、1995年以降、段階的に株式を売却しています。現在では政府の持株比率は30%に減少しました。この他に重要な決定に対して拒否権を有する黄金株が20%、Cassa depositi e prestitiを通じて間接的に保有する10%の株式もあります。

ブランドの統合と市場展開

アジップのブランドは2010年にエニと統合され、以降、日本市場におけるエンジンオイルの輸入も2011年からエニブランドで行われています。このように、エニは国内外でのブランド価値を徐々に浸透させています。

国際的なパートナーシップ

さらに、2013年には中部電力が韓国ガス公社と共同でエニからの液化天然ガス（LNG）を共同購入するプロジェクトを開始しました。このことは、エニが国際的なビジネスパートナーシップを構築していることを示す一例です。

まとめ

エニは、半国有の石油・ガス企業として、イタリア国内のみならず海外でも広く展開しており、国際的なビジネスの動向と連携を促進しています。設立以来の歴史を経て、現在の市場においても重要な存在であり続けるエニの未来が期待されます。

関連項目

• - EFIM（イタリアの国家持株会社）
• - アジップ（イタリア石油公団）
• - エンリコ・マッテイ
• - アルカンターラ（素材）

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