映画『PTU』の概要
『PTU』(原題:PTU)は、
2003年に製作された
香港映画であり、
ジョニー・トー監督が手掛けた作品です。この映画は第23回
香港電影金像奨において10部門にノミネートされ、最優秀監督賞を受賞するなど、高い評価を受けました。この作品のタイトル「PTU」は、Hong Kong Police Forceの特別部隊であるPolice Tactical Unitの略で、
警察機動部隊の活躍を描いています。
ストーリーの背景
物語は、ある夜の香港・尖沙咀(チムサーチョイ)を舞台に始まります。ラジオから流れるニュースでは、警官が殉職した現金輸送車の襲撃事件が報じられ、緊張感が漂う中、ホー隊長が率いるPTU部隊は夜勤任務に就きます。一方、組織犯罪対策課のサァ
刑事は、軽犯罪者たちを追跡する最中、不運にも
バナナの皮で滑って転倒。気を失ってしまうところから、物語が展開していきます。
ドラマと緊迫する捜査
目を覚ましたサァは、自身のホルスターから拳銃が無くなっていることに気が付き、焦りを覚えます。昇進直前の彼は、上司にこの件が知られないように拳銃を取り戻すため、ホーとPTUの協力を得ることに決めます。
しかし、街ではギャング組織のボスの息子が殺害される事件が発生し、サァの問題は後回しになってしまいます。この殺人事件の捜査にはCIB(
刑事情報課)のエリート・チョン警部も加わり、事態は複雑化していきます。サァとホーたちは、夜明けまでにこの混乱を収拾するため、奔走することになります。
作品の魅力と受賞歴
『PTU』の魅力は、緊張感あふれるストーリー展開だけではなく、キャラクターたちの個々のドラマや彼らが直面する倫理的なジレンマにもあります。観客は、限られた時間の中での捜査や人間関係の葛藤を通じて、より深く物語に引き込まれていきます。
この作品は、2004年の第23回
香港電影金像奨において最優秀作品賞にノミネートされ、最優秀監督賞を受賞しました。また、最優秀脚本賞や最優秀主演男優賞、助演女優賞など、合計10部門にノミネートされるという快挙を成し遂げました。その後、第9回香港電影金紫荊獎では、最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞など、主要な賞を受賞しています。
DVDリリース
日本では
2005年10月5日に、
キングレコードから日本版DVDが発売されました。多くのファンが待ち望んだこのDVDは、映画の魅力をより身近に体感できるようになっています。
まとめ
『PTU』は、
香港の警察を舞台にしたスリリングな作品であり、その緊迫したストーリーと深いキャラクター描写が多くの人々に愛されています。観客は、本作を通じて、銃撃戦や捜査の緊張感に加え、登場人物たちの人間模様にも触れることができるでしょう。