Povo

povo（ポヴォ）について

povoは、KDDIと沖縄セルラー電話が2021年3月23日に導入した携帯電話の料金プランです。このプランはKDDI Digital Life株式会社によって運営されています。povoは、NTTドコモが発表した「ahamo」やソフトバンクの「LINEMO」などに対抗する形で、オンライン申し込みを中心とした新しい料金モデルを提供しています。

概要

povoという名前は、英語の「point of view（視点）」や、ラテン語の「ab ovo（卵から、最初から）」に由来しており、顧客に様々なオプションを提供することで、まるで料理のトッピングのようにプランをカスタマイズできることを目指しています。このプランには、オリジナルキャラクターが存在し、トッピングによって外見が変化するというユニークな要素も含まれています。

KDDIは、シンガポールのCircles.Lifeと提携しサービスを展開していますが、最初は合弁会社を設立してMVNO（仮想移動体通信事業者）として運営する予定でした。しかし、業界の競争が激化する中、 KDDIの経営者がauブランドで展開することを選びました。

月額料金に関しては、ahamoが含んでいる5分通話無料をオプション化し、月額500円下げる形で提供しています。また、LINEMOと同様に物理SIMカードではなく、eSIMにも対応しています。

2021年9月29日に「povo2.0」として料金体系が変更され、利用期間やデータ量に応じたプランが導入されました。元々の「povo」は「on au」という名称も使われましたが、2.0への移行時にその表記は廃止されました。

導入背景

KDDIと沖縄セルラーは、2014年からはUQ mobileというサブブランドを立ち上げ、ライトユーザー向けのサービスを提供してきました。しかし、2020年9月に菅義偉内閣が携帯電話料金の引き下げを強く求める中、KDDIは新プランの導入を急ぐ必要がありました。

NTTドコモが発表したahamoは多くの好評を得ており、KDDIは現行メインブランドでの料金収入を守るために、サブブランドでのプラン導入ではなく、auブランドでの提供を決定しました。その結果、povoはahamoやLINEMOに対抗するための戦略的なプランとなりました。

料金プラン

povoの基本プランは月額2,480円で、20GBのデータ通信が利用可能です。しかし、通話は有料で、すべての通話が1回あたり20円となります。データ通信量が20GBを超過すると最大1Mbpsに制限されます。有料オプションとして、5分以内の通話が無料になるプランや、無制限の通話が可能になるプランも用意されています。

また「povo1.0」から「povo2.0」への移行時に、プランは柔軟にカスタマイズ可能な仕組みに変更されました。これにより、データ通信や通話のオプションを追加するサービスも充実しています。

規約とサポート

povoの契約にはいくつかの制約があり、法人では加入できません。また、契約に関する手続きはオンラインを通じて行う必要があり、auショップでは受付が行われていません。さらに、未成年者の場合、povo2.0では13歳以上であれば契約可能となっています。

顧客対応サービスも充実しており、スマホ故障サポートや、さまざまなトッピングサービスが用意されています。auの既存のスマートパスなどの特典も利用できるため、auユーザーにとっては便利な選択肢となるでしょう。

結論

povoはKDDIによって展開される柔軟でカスタマイズ可能な携帯通信プランです。競争の激しい携帯電話市場において、顧客の多様なニーズに応えるために進化を続けており、使いやすさと選択肢の幅広さが魅力です。消費者にとって、競争が進む中で取引の透明性と料金の明確化が求められています。

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